ミシュランとダンロップが各クラスに供給するドライ用スリックタイヤは1レースごとに使用本数、セット数が制限される。各クラスの内訳はLMP1が練習走行用12本、予選・決勝用16本に追加供給のシングルタイヤ2本が加わった計30本(7セット+2本)。

 LMP2はLMP1と本数は同じだがセット数で管理され、その数は練習走行用3セット、予選・決勝用4セット、追加分2本だ。LM-GTEプロ/アマは練習走行用4セット、予選・決勝用6セット、追加分2本と、ふたつのプロトタイプクラスに比べてゆとりのある供給数となっている。なお、ウエットタイヤは全クラスで本数制限はない。

ピット作業の様子
ピット作業の様子

 クラスごとに速さの異なるマシンが混走するWECは、燃料タンク容量の違いから各クラスのピットタイミングもずれていく。それぞれのルーティンピットタイミングはLMP1が約55分間隔、LMP2が約45分間隔、LM-GTEプロ/アマは約60~75分間隔だ。

 4クラスのうち、もっともルーティンの間隔が短いLMP2は通常、6時間のレース中に6~8回のピット作業を行う。LMP1も6~7回ピットインするが、いずれのクラスでも毎回タイヤを替えているわけではないのは前述のタイヤの本数制限からも想像できるだろう。

 一方、LM-GTEプロ/アマは1スティントで1時間以上走れるため、通常は5回のピットストップでチェッカーまでマシンを運ぶことができる。タイヤも予選と決勝で合わせて6セット使えることから毎回替えることも可能だ。

 しかし、実際に各チームが毎回タイヤ交換しているわけではなく、1レース中1~2回は給油のみのピットインが存在する。GTEの各チームがこのような戦略を採るのは、WECのピット作業に関するレギュレーションが大きく関わっている。

 WECは給油とタイヤ交換を同時に行なってはならないというルールや、作業を行うスタッフの人数、工具の数などを制限しており、その結果、タイヤ交換の有無によってピット作業時間は約15~20秒の差が生じる。

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