第87回ル・マン24時間レースの公式予選が前日に引き続き13日もフランス、サルト・サーキットで行われ、小林可夢偉が駆り予選2回目で総合トップタイムを記録したTOYOTA GAZOO Racingの7号車トヨタTS050ハイブリッド(マイク・コンウェイ/可夢偉/ホセ-マリア・ロペス組)がポールポジションを獲得。中嶋一貴がアタッカーを務めた8号車トヨタ(セバスチャン・ブエミ/一貴/フェルナンド・アロンソ組)が総合2番手につけ、トヨタは3年連続でル・マンのフロントロウを独占した。
走行2日目を迎えたル・マンは、前日の不安定な天候から一転して終始晴天に恵まれた。ドライコンディションとなった予選2回目はまだ陽が高い現地時間19時にスタート。トヨタ勢はこの日も可夢偉が7号車、一貴が8号車のアタッカーを務め、両車とも新品タイヤと少ない燃料量でアタックに入っていく。
ピットレーンシグナルがグリーンに替わった直後にコースインした2台は、12日に記録した自己ベストタイムを更新。可夢偉が3分15秒497をマークすると、昨年のポールシッターである一貴も3分15秒908という好タイムを記録しトヨタ勢がタイムシートのワン・ツーに浮上した。
その後、チームはセッション残り時間に加えて、日没後に実施された予選3回目でもその多くを決勝レースに向けたセットアップ作業に切り替え、前日から続いた計3回の予選セッションを終えている。
この予選3回目では、ライバルのLMP1プライベーター勢がタイムアップを果たしたものの、可夢偉と一貴のタイムには及ばず。その結果、7号車をドライブした可夢偉が自身2度目となるル・マンでのポールを獲得するとともに、トヨタチームとしては3年連続でフロントロウを独占する結果となった。
なお、総合3番手に入ったSMPレーシングの17号車BRエンジニアリングBR1・AERは7号車から0.662秒差。総合4番手となったレベリオン・レーシングの3号車レベリオンR13・ギブソンも0.907秒後方につけており、ル・マンでの予選トップ4のギャップとしては2012年に産声を上げた新生WECが始まって以来、もっとも小さいタイム差となっている。
「昨日のアクシデントにより大修理を余儀なくされたが、今日の予選に間に合わせてくれたスタッフのみんなに本当に感謝している」と語るのは7号車を駆るコンウェイだ。
「彼らの頑張りによってポールポジションが獲得できたのだと思っている。チームの仕事と可夢偉の予選ラップは本当に素晴らしいものだったよ!」