IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権のトップカテゴリーであるDPiクラスに参戦しているJDCミラー・モータースポーツは、1月29~30日に開催された第1戦デイトナ24時間レースで総合3位となった。同チームのドライバーのひとりであるトリスタン・ボーティエは、100周以上にわたってトップを走った5号車キャデラックDPi-V.Rが得た表彰台を「ほろ苦いもの」と評している。
ボーティエと、彼のチームメイトであるリチャード・ウエストブルック、ロイック・デュバル、ベン・キーティングのチームは、首位で迎えたレース終盤にフルコースイエロー(FCY:IMSAの場合はセーフティカーランに同じ)が二度出たことによってアドバンテージを失い、3位でのフィニッシュを余儀なくされた。
24時間レースの終盤、フィニッシュまで残り3時間半となった段階で、デュバル駆る5号車キャデラックはトップの31号車キャデラックDPi-V.R(ウェーレン・エンジニアリング・レーシング)に追いつき、これをオーバーテイクした。その後交代したウエストブルックは残り2時間となったレースをリードしていく。
しかし、ミネソタに拠点を置くプライベーターのおとぎ話のようなフィニッシュは、ふたつのFCYによって打ち砕かれた。これに起因する最後のピットストップによって彼らのマシンが2台のアキュラARX-05の後ろに追いやるられることになったためだ。
「(FCY以前は)約20秒リードしていたし、すべてが順調だった」と語ったウエストブルック。
「IMSAのレースでは、そう簡単に勝利を確信することができないことを僕らは知っている。イエローが出てご破算になる可能性がつねにあるからね」
「運が悪かっただけとしか言いようがない。アキュラ勢がピットに入った直後に(16回目の)FCYが出たことでレースの流れが変わってしまった。あの時点までは、僕たちが大勢を握っているように見えたのだけどね……」
残り時間およそ30分のタイミングで迎えた最後のリスタート時に4番手だったデュバルは、約9分後にピポ・デラーニの31号車キャデラックを交わして3番手に浮上し、マイヤー・シャンク・レーシングとウェイン・テイラー・レーシングが走らせるアキュラARX-05のペアを捉えた。