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ル・マン/WEC ニュース

投稿日: 2023.01.30 04:58
更新日: 2023.01.30 12:15

新生GTP初戦を60号車アキュラが制す。周回遅れから挽回のWTRとともに1-2達成【デイトナ24時間決勝レポート】

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ル・マン/WEC | 新生GTP初戦を60号車アキュラが制す。周回遅れから挽回のWTRとともに1-2達成【デイトナ24時間決勝レポート】

 1月28日(土)13時40分にスタートが切られた第61回ロレックス24・アット・デイトナ(デイトナ24時間レース)は、翌29日(日)13時40分過ぎにフィニッシュを迎え、GTPクラスのトップチェッカーを受けたメイヤー・シャンク・レーシングw/カーブ・アガジャニアンの60号車アキュラARX-06(トム・ブロンクビスト/コリン・ブラウン/エリオ・カストロネベス/シモン・パジェノー組)が総合優勝を飾った。

 今季もアメリカ・フロリダ州のデイトナ・インターナショナル・スピードウェイで幕を開けたIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権。この2023年にWEC世界耐久選手権のハイパークラスにも参戦可能な“LMDhプラットフォーム”を用いた新型車両が登場した同シリーズでは、従来のDPiクラスから置き換えられたGTPクラスにアキュラ、キャデラック、ポルシェ、BMWの4メーカーが参加し、開幕ラウンドのグリッドには計9台のハイブリッド・プロトタイプカーが並んでいる。

 決勝レースの前半戦は、25号車BMW MハイブリッドV8(BMW MチームRLL)や7号車ポルシェ963(ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツ)がトラブルを抱えて後退するなか、ポールスタートの60号車アキュラARX-06(MSR)を中心にトップ争いが繰り広げられた。

 チャンピオンシップとデイトナ24時間、このふたつのディフェンディングチャンピオンであるMSRは、フルコースコーション中に迎えた12時間の折り返しも総合首位で通過した。しかし、直後のピットインでエンジンカバーを開けて作業を行ったことでポジションを下げてしまう。

 また、同じタイミングで10号車アキュラARX-06を走らせるウェイン・テイラー・レーシング・ウィズ・アンドレッティ・オートスポートも短時間ながらガレージにクルマを戻して作業を行ったためトップから2周遅れとなった。この2台のトラブルについてアキュラのスポークスマンは、オイルシステムに燃料が浸透したためにオイルフラッシュが必要になったと説明。加えて10号車はオイルフィラーブラケットを修理したという。

 リスタート後、5番手となった60号車はバジェノーの追い上げによりわずか30分ほどで首位に返り咲く。しかしその後はチップ・ガナッシ・レーシングが運営するキャデラック・レーシングの01号車キャデラックV-LMDhがトップを走り、60号車はこれを追いかける立場となった。

 スタートから15時間後、キャデラック・レーシングの01号車と02号車がワン・ツー体制を築く。6号車ポルシェ963(ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツ)と31号車キャデラックV-LMDh(ウェーレン・エンジニアリング・レーシング)が彼らに続いたが、ピポ・デラーニ駆る31号車はル・マン・シケインでGTDカーと接触した後にサスペンションが壊れたためガレージイン。約30分の修理作業を強いられ17周遅れとなった。

 31号車が復帰してまもなく、今度はニック・タンディの6号車ポルシェがインフィールド区間でコースを外れボディにダメージを負った。幸いにも大きなアクシデントに至らなかったが、トラブルなく走っていたポルシェ963の一台はボディカウルの交換と確認作業による遅れで3周遅れとなっている。

3位となったキャデラック・レーシング(チップ・ガナッシ・レーシング)の01号車キャデラックV-LMDh
3位となったキャデラック・レーシング(チップ・ガナッシ・レーシング)の01号車キャデラックV-LMDh
ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツの6号車ポルシェ963
ポルシェ・ペンスキー・モータースポーツの6号車ポルシェ963

 夜明けを迎えた現地7時過ぎ、スタートから17時間が経過した時点でリードラップに残っているのは、首位を走る01号車キャデラックと姉妹車で3番手につける02号車、この間に挟まれている60号車アキュラの3台のみ。スタートから14時間後以降フルコースコーションが出ず、総合4番手の10号車アキュラ以下、周回遅れとなっているグループがラップダウンを解消できていない。

 長いアンダーグリーンにピリオドが打たれたのは、スタートから20時間過ぎのこと。ル・マンシケインで発生した20号車オレカ07・ギブソン(ハイクラス・レーシング)のクラッシュによって出された9回目のコーションにより、1分以上離れていたトップ3の間隔はリセットされ、同時にピットタイミングも揃うこととなった。

 リスタート後はアキュラのパジェノーが01号車のセバスチャン・ブルデーを交わしてトップに浮上。22時間目に6号車ポルシェの一時的なストップによって出されたコーション明けでも2台のキャデラックの前を走っている。なお、6号車ポルシェはマシントラブルのためガレージに運ばれ、後にリタイアとなった。

2023年デイトナ24時間レースで優勝した60号車アキュラARX-06(メイヤー・シャンク・レーシングw/カーブ・アガジャニアン)
2023年デイトナ24時間レースで優勝した60号車アキュラARX-06(メイヤー・シャンク・レーシングw/カーブ・アガジャニアン)

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この記事は国内独占契約により 提供の情報をもとに作成しています

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