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ル・マン/WEC ニュース

投稿日: 2023.04.06 18:36
更新日: 2023.04.06 18:37

ル・マン王者が歩むセカンドキャリア。DTM初参戦車両は博物館入り「いつかチームでサルトに戻りたい」

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ル・マン/WEC | ル・マン王者が歩むセカンドキャリア。DTM初参戦車両は博物館入り「いつかチームでサルトに戻りたい」

──トップドライバーから監督業へ移行した先輩で、あなたがお手本とする方はいますか?

ベルンハルト:マンタイ・レーシングの元代表のオラフ・マンタイだ。現役時代の素晴らしいドライバーの姿も目に焼き付いているが、私が所属していた頃のマンタイ・レーシングは彼が個人経営をする小さなチームで、ほぼ全員が正社員の温かくて素晴らしいチームだったし、レースへの向き合い方や従業員への接し方、経営理念はとてもお手本としているところだ。

 他にもロジャー・ペンスキーとポルシェワークスチームは巨大なチームではあるが、その組織作りや雰囲気は私の目指すところでもある。ただ、全部を導入することは難しいので、現役時代にそれらのチームから学んだことの中からチーム75ベルンハルトに合うメソッドを少しずつ取り入れていければと考えている。

──メーカー問わず、あなたの周りの後輩ドライバーの中で、こいつは本物だ! と思ったドライバーはいますか?

ベルンハルト:レネ・ラスト! 公式戦では彼とライバルとして戦ったことはないが、2018年のレース・オブ・チャンピオンズではドイツチームとして組んだことがあり、親交がある。以前から興味のあったドライバーだが、友人となってからはドライバーとしての彼の姿勢をじっくりと観察していた。

 とても速く、有能なドライバーなのだが、どうすれば勝てるのか、速く走るためには何をどうすべきなのか、自身のドライビング・テクニックはもちろんのこと、マシンの動きやテクニカルな部分を非常に貪欲に自らにインプットし、それを勝負で有効に使えている。

──最後にル・マンについてお尋ねします。来年からGTカテゴリーがGT3車両で争われることから、数多くのメーカーやチームがそのことについて話題にしています。いつの日か自身のチームを率いて再びサルト・サーキットへ挑むというお考えはありますか?

ベルンハルト:ル・マンは私にとってとても特別な場所だ。すでに現役を退いているけれど、自分のチームを率いていつの日かあの特別な場所へ戻りたいし、必ず戻るつもりだ。

 アジアン・ル・マン・シリーズにも事前に参戦して出場権を獲得しなければならないなど、プライベーターとしてはスポンサーやバジェットの確保をして随分前から準備を整えておかないといけないので来年はまだ早いと感じているが、もしもあそこへ戻れるならば、充分に準備を重ねてから挑みたいと思っている。

 私自身は二度の総合優勝をしているが、だからといって優先的に出場権をもらえる訳ではないからね(笑)。でも、必ずいつか叶えたい夢でもあり、気持ち的にはもうその日を迎える準備はできている。自分のチームを率いてあの場へ戻れる日が訪れるとしたら、そんな素晴らしいことはないだろう。

2017年、ブレンドン・ハートレー、アール・バンバーとともにル・マンを制したティモ・ベルンハルト。ベルンハルトは2010年にもアウディR15で総合優勝を遂げている。
2017年、ブレンドン・ハートレー、アール・バンバーとともにル・マンを制したティモ・ベルンハルト。ベルンハルトは2010年にもアウディR15で総合優勝を遂げている。


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