決勝レース(53周) 11月12日(土)13:15~
今回の決勝レースは1大会2レース開催ということもあり、最終戦同様、通常より50km短い250km、53周で争われた。#31 TOYOTA PRIUS apr GTのスタート担当は今回も嵯峨選手。予選での勢いがそのまま保たれることが、大いに期待された。
予選の後に今回はフリー走行が設けられない代わりに、決勝のスタート進行の開始と同時に行われるウォームアップ走行が8分間から15分間に延長。
その1周目を中山選手が担当したのは、決勝をドライコンディションでのぶっつけ本番としないための配慮。すぐに嵯峨選手と交代して3周計測され、1分48秒837は3番目に相当した。どうやら変化したコンディションへの対応も、問題ないようだ。
さて、その決勝レースだが、いよいよ完全なドライコンディションでの戦いとなった。ある意味、ぶっつけ本番ではあるが、それはどのチームも条件は一緒。むしろ総合力が問われることともなる。
スタートは無難に決めてポジションキープとした嵯峨選手だったが、発熱に優れるブリヂストンのタイヤが威力を発揮し、90度コーナーで1台を抜いて3番手に浮上する。
オープニングラップこそ、何の混乱もなかったが、2周目に入ると状況が一変。2か所でアクシデントが発生したため、5周にわたってセーフティカーランが実施される。
仕切り直された後も、嵯峨選手はポジションをキープ。しばらくの間は、2番手の車両の背後に着けて、逆転の機会を待ち続けていた。
しかし、スタート時点で24度だった路面温度は、この頃27度まで上昇、予想以上にグリップダウンが著しく、徐々に2番手から離されていったこともあり、チームは早めのピットストップを決断。
20周目に中山選手へ交代し、タイヤを4本とも交換する。#31 TOYOTA PRIUS apr GTがコースに戻ると、ポジションは17番手だったが、ランキングトップの#25 VivaC 86 MCの前とあって、ポイント差を詰めるには絶好の状況に。
中山選手の調子も良く、24周目に1台、31周目にもまた1台を抜き、全車がドライバー交代を済ませると6番手に浮上。前を行く車両のほとんどはタイヤ無交換だったから、まだまだポジションを上げられる可能性は十分にあった。
だが、43周目に中山選手は突然ピットに戻ってきた!
トラブルが発生してしまったためだ。だが、すぐに対処できる状態ではなかったため、チームはコースに戻す判断をしたものの、やがてギヤがスティックしてしまったこともあり、ピットで続行を断念。
規定周回を満たしていたこともあって、24位完走扱いとはなった。
ランキングトップの#25 VivaC 86 MCが7位でゴールしたこともあり、首の皮一枚ではあるものの、まだ#31 TOYOTA PRIUS apr GTにも王座獲得の権利は残された。
あと一戦、全力を尽くすことをドライバー、チームとも誓ったのは言うまでもない。