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スーパーGT ニュース

投稿日: 2022.08.08 15:59

LMcorsa 2022スーパーGT第4戦富士 決勝レポート

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スーパーGT | LMcorsa 2022スーパーGT第4戦富士 決勝レポート

S-GT2022 rd4 FSW Final
LMcorsa REPORT
♯60 Syntium LMcorsa GR Supra GT

ドライバーもチームも長丁場のレースでミスを犯さず
スターティンググリッドから3ポジションを上げ
今季最上位となる4位で100周の決勝レースを終える

気象データ
気温:26℃、路面温度:31℃(スタート時)

 5月末に開催されたATUTOBACS SUPER GT 2022 SERIESの第3戦から約2ヶ月のインターバルを経て、第4戦「FUJIMAKI GROUP FUJI GT 100Lap RACE」の決勝レースが8月7日(日)に富士スピードウェイで実施された。

 今季はこれまで第3戦の9位が最上位と本領を発揮できていないLMcorsa。第4戦の舞台となる富士スピードウェイは昨シーズン2回の勝利を飾った相性の良いコースのため、今シーズンのベストリザルトを求めてチームは万全の準備を行なってきた。

 6日(土)に実施された公式練習では、路面コンディションとマシンのセットアップが合わずに苦戦をしいられた。だが予選に向けて調整を施すと、マシンは本来のパフォーマンスを発揮。予選Q1を河野駿佑選手が6番手で突破すると、予選Q2では吉本大樹選手が7位を獲得した。決勝レースは、今季のベストグリッドとなる7番手からのスタートとなった。

 迎えた決勝日は午前中からピットウォークやサポートレースが実施され、2万9300人の観客が富士スピードウェイを訪れ熱戦を見届けた。12時30分からは予定通りに決勝レース前のウォームアップ走行が実施され、Syntium LMcorsa GR Supra GTには2人のドライバーが乗り込み最終確認を行なった。

 ウォームアップ走行時の天候は曇で路面はドライコンディションだったが、スタート進行が始まるとサーキットは雨雲に包まれ、大粒の雨が落ちてきた。この通り雨によって路面は濡れてしまったが、レインタイヤを履くほどではなく、全車がスリックタイヤで決勝レースのスタートを迎えた。

 今戦は通常の300kmレースより約150km長い100周で競われ、レース中に2回のピットストップが義務付けられている。また、ドライバー1人あたりの周回数はレース距離の1/3以上となっていて、ピットタイミングなどのチーム戦略が勝敗を左右する可能性もあった。

 決勝レースは予定していた14時にフォーメーションラップによって始まる。スタートドライバーを務めた河野選手は、オープニングラップから快走をみせる。1周目に96号車のRC F GT3をパスすると、翌周にも18号車のNSX GTをパスし5番手に浮上。5周目には自己ベストタイムの1分39秒018をマークし、先行するマシンに肉薄する。だが、トップ10内を走るライバルマシンはストレートスピードやパワーに勝るGT3勢で、簡単に抜くことができない。10周を過ぎても拮抗したレースが続くが、14周目になると11号車のGT-R NISMO GT3にパスされてしまう。15周を過ぎると1回目のピット作業を行なうマシンが出始める。

 チームは20周目に河野選手をピットに呼び戻し、4輪のタイヤ交換と給油を行なう。ドライバーは河野選手のままで、Syntium LMcorsa GR Supra GTは17番手でコースに復帰する。20周を超えると、上位陣も徐々に1回目のピット作業を行なうためにピットレーンにマシンを進める。25周目には15番手、30周目には9番手まで順位を戻し、トップ3と遜色ないラップタイムで周回を重ねる。

 40周目には4番手まで浮上すると、全車が1回目のピット作業を終えた45周目には2番手まで順位を上げていた。河野選手はスタートからすでに1時間半ほど走行を続けていたがラップタイムは衰えることなく、後続とのギャップも維持する。そしてチームは56周目に河野選手にピットインの指示を出す。ピットでは4本のタイヤ交換と給油を行なうとともにドライバーを吉本選手にチェンジ。

 7番手スタートから大幅に順位を上げてきたので吉本選手のスティントも期待されたが、路面コンディションの変化なのかペースが伸びない。それでも60周目には87号車のHURACAN GT3をパスしてトップ10内に入ると、先行するマシンが規定された2回目のピットインを実施していく。65周目には7番手まで順位を戻すが、後方からストレートが速いGT3勢にプレッシャーをかけられることになる。それでも吉本選手は巧みなドライングでポジションをキープし、全車が2回目のピット作業を終えた79周目には4番手となっていた。終盤はオープニングラップでパスした96号車がテールトゥノーズで迫ってくるが、最後まで隙をみせず90周目に4位のままでチェッカーを受けた。

 100周の長丁場となった決勝レースは、ドライバーもチームもミスもなく完走し、今シーズン最上位のリザルトを残した。次戦はチームのホームコースとなる鈴鹿サーキットなので、さらなる上位を目指して戦っていく。

コメント
飯田章監督

想定していたレースプランがいくつかあるなかで、展開と上手くマッチし良い内容の決勝レースになったと思います。結果的には4位でスタートよりも順位を上げられましたが、他チームのリタイヤにも助けられました。チームもドライバーも頑張って走り切ってくれましたが、振り返るとまだ出来ることがあったかもしれません。次戦でさらに上位に入るためにはチーム全体で足りないところを探し、ボトムアップする必要があります。

吉本大樹選手

表彰台まで届きませんでしたがノーミスで走り切ることができ、現状で持っているポテンシャルを引き出せた結果が4位だったと思います。私は最終スティントを担当したのですが、想像以上にペースが上がらなく苦戦をしいられてしまいました。河野選手と同じ内容で走ったのですがラップタイムが伸びませんでした。この部分はデータ検証する必要がありそうです。次戦はLMcorsaがホームコースとしている鈴鹿なので、この調子を維持して良い結果を残したいです。

河野駿佑選手

スタートから2スティントを走ったのですが、序盤からラップタイムも良く1回目のピットのタイミングも狙い通りで、順位を上げることができました。2スティント目の後半では2番手を走行していたこともあり4位という結果は少し悔しさがありますが、チームもドライバーも現状のパフォーマンスを引き出した最善のリザルトだと思います。3戦目まで苦戦することが多かったですが、ようやく実力を出し切れました。次戦の鈴鹿サーキットでも好結果が得られるように努力を続けていきます。


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