1982年のオランダGPを走るKR500とコーク・バリントン。フレームがアルミモノコックからアルミのプレスバックボーンに変わったのが、この82モデルの最大の特徴。バックボーンとなったことで独立した燃料タンクを持つことになったが、なかを通るフレームが太くてタンクだけでは容量が稼げなくなってしまった。そこで、フレーム内にも8ℓほどの燃料を搭載した。ただし、これは「燃料は単一の構造体に入れる」というレギュレーションに違反していた可能性が高い。ライバルメーカーは知っていたか、知らなかったか。もし1982年シーズン、バリントンが表彰台に登っていたら、レース後の再車検で指摘・問題になっていたかもしれない、いまだから語れるエピソードだ。(写真/木引繁雄氏)
クイーンズエンジェルス
