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国内レース他 ニュース

投稿日: 2022.10.17 14:35

OTG Motorsports 2022年FIA-F4第11戦/第12戦オートポリス レースレポート

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国内レース他 | OTG Motorsports 2022年FIA-F4第11戦/第12戦オートポリス レースレポート

FIA F4選手権2022 rd11-12オートポリス
OTG MOTORSPORTS REPORT

 今季も全戦がSUPER GTのサポートレースとして開催されるFIA F4 JAPANESE CHAMPIONSHIP(FIA F4選手権)。2022年シーズンもこれまでと同様に年間7大会14戦のシリーズ戦で競われて、すでに5大会10戦が終了。残りの2大会はオートポリス大会とモビリティリゾートもてぎ大会となっている。

 大阪トヨペットグループはFIA F4選手権がスタートした2015年から、同シリーズが目指す若手ドライバーの育成などに共感しスポンサードを開始。2017年からはワンメイクでタイヤを共有しているダンロップとともにスカラシッププログラムの「FIA-F4 JAPANESE CHALLENGE DRIVER」も支援する。スカラシップに選出されたドライバーは、OTG MOTORSPORTSからシーズンエントリーすることができ、今季は3年目となる伊東黎明選手が80号車のステアリングを握っている。

 シーズン終盤のオートポリス大会は10月1日(土)に予選と第11戦の決勝レース、2日(日)に第12戦の決勝レースを実施。伊東選手は3年目のシーズンだが、2020年、2021年ともにオートポリスでのFIA F4選手権の開催がなく今回が初めてレースとなった。

 レースウィークの走り始めとなったのは9月29日(木)に行なわれたダンロップトレーニングで、伊東選手はOTG MOTORSPORTSの先輩ドライバーでもあり同サーキットでの優勝経験を持つ菅波冬悟選手のデータと比較しながら周回を重ねた。30日(金)のOTGトレーニングでは予選シミュレーションも実施し、アタックラップでまとめ切れなかったものの1分53秒951をマークして6番手となった。

予選
10月1日 8時30分~9時
第11戦8位、第12戦7位

 第11戦と第12戦のスターティンググリッドを決める予選は1日(土)の8時半から30分間で実施された。伊東選手はアウトラップから数えて2-3周目が最適なアタックのタイミングだと思っていたが、35台のマシンが一斉にコースに入ったこともあり3周目までに十分なウォームアップができなかったという。

 計測3周目に1分53秒906をマークするが7番手のポジションで、トップから1秒ほど離されていた。続けてアタックを行なったが赤旗によってタイム更新を阻まれた。5分の中断を経て再開すると1分53秒774、1分53秒714とタイムアップし、さらにタイム更新を狙ってセクターベストを記録していたが再び赤旗が提示され9分を残したまま予選は終了した。結果として第11戦は8位、セカンドベストタイムで競った第12戦は7位となった。

第11戦 
10月1日 13時55分スタート
スタート8位、フィニッシュ10位

 13周で競われた第11戦の決勝レースは、予定通りの13時55分にフォーメーションラップがスタートした。セーフティカー先導で1周を走行してグリッドに着いたが、正式なグリッドに停車しなかったマシンがいたため、13周の決勝レースは12周に減算され再びフォーメーションラップを実施。

 8番手からスタートした伊東選手はポジションを守って1コーナーに進入。アウト側には9番手のマシンがいるのを確認したが、イン側から10番手のマシンに迫られ、1ポジション下げてしまう。その後、上位陣がセクター3まで走行したところで、後続のアクシデントによりセーフティカーが導入される。すぐにストップしたマシンは回収され3周目にリスタート。

 伊東選手はリスタートの直前の最終コーナーで後続マシンに接近されてしまう。1コーナーまでのストレートでパッシングされると10番手に後退。7周目にも再びアクシデントによりセーフティカーが導入され、3周にわたってセーフティカーランとなる。残り2周となった10周目にリスタートすると伊東選手は先行車を追うが、抜くことはできず12周目に10位でゴールした。

第12戦 
10月2日 8時55分スタート
スタート7位、フィニッシュ7位

 前日の第11戦と同様に好天の中で行なわれた第12戦の決勝レース。出走した35台のマシンは予定されていた8時30分にフォーメーションラップをスタートさせたが、8番グリッドのマシンから大量のオイルが漏れてしまう。グリッドから1コーナーまでオイルが撒かれ、撤去するためにスタートはディレイとなった。13周を予定していた決勝レースは12周に減算され、8時55分にセーフティカー先導でスタート。

 セーフティカーは2周目にピットに戻りレースは実質的なスタートを切る。7番手の伊東選手はポジションをキープして3周目に入る。6番手のマシンとの差は0.6秒でスリップストリームに入れるほどのギャップではない。4周目には1分54秒182の自己ベストタイムをマークすると、先行しているマシンとの差を縮めていく。

 レースの折り返しとなる6周目にはギャップを0.4秒とし射程圏に入る。5番手のマシンもすぐ目の前にいるためポジション争いが激化。後続も追いついてきたため伊東選手を含めた5台のマシンが5番手争いを繰り広げる。レース終盤になっても均衡状態は続き、それぞれのドライバーがプレッシャーをかけるが最後まで順位は変わらず、伊東選手は12周目に7位でチェッカーを受けた。

伊東黎明選手コメント
「オートポリスでのF4のレースは初めてで、7月上旬にテストで走行したのですがそのときも上手く走れていない印象で、原因を探りながらのレースウィークでした。先輩ドライバーの菅波冬悟選手のデータと比較しながらドライビングを改善していき、練習走行の9月29日(木)、30日(金)は徐々にタイムが伸びていきました。オートポリスはタイヤに厳しいサーキットで、予選でのベストタイムが出るタイミングは3、4周目だと考えていました」

「ですがコースインからの最適なポジション獲りのためにしっかりとウォームアップすることができず、狙ったタイミングで好タイムを残せませんでした。その後は2回の中断があり、結果的に8位と7位で満足できる予選となりませんでした」

「抜きにくいコースですが決勝レースでは少しでも上位を目指して走りました。ただ第11戦はスタートとリスタートで1つずつポジションを落としてしまい、ポジションを上がることができませんでした。第12戦は、第11戦のリスタートの加速に課題があったためセットアップとドライビングで調整しました。結果としてはリスタートで後続に抜かれることはありませんでしたが、先行するマシンを抜くこともできませんでした」

「2戦ともにトップ10には入りましたが満足できる結果ではなく、悔しい内容です。ただ、ドライビング面では新しい発見があり引き出しが増えたと思っています。次は最終戦の茂木で、ポールポジションを獲得したことがあるコースです。最後は良い結果を残して締めくくりたいです」


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