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F1 ニュース

投稿日: 2024.02.27 15:52
更新日: 2024.02.28 00:49

ホンダ/HRC渡辺社長、2026年のF1再参戦に向け「新たなパワーユニットの開発を急ピッチで進めています」

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F1 | ホンダ/HRC渡辺社長、2026年のF1再参戦に向け「新たなパワーユニットの開発を急ピッチで進めています」

 本田技研工業(ホンダ)とホンダ・レーシング(HRC)は2月27日、2024年シーズンF1開幕戦を直前に控えるなかメディア向けの取材会を開催した。HRCの渡辺康治社長から2024年シーズンのF1への思い、そしてアストンマーティンF1とタッグを組む2026年シーズンへ向けた取り組みについて語られた。

 ホンダはレッドブル・グループとテクニカルパートナーシップ締結に基づき、レッドブル・レーシングとレーシング・ブルズ/RBの2チーム対しパワーユニット(PU)を供給するレッドブル・パワートレインズへPUに関する技術的支援を行っている。

 ホンダのF1初参戦から60年を迎える2024年シーズンも、ホンダが技術支援を行ったレッドブル・パワートレインズ製の『Honda RBPTH002』がレッドブルのマシン『RB20』とレーシング・ブルズのマシン『VCARB01』に搭載される。

 2023年は『Honda RBPTH002』を搭載したレッドブルの『RB19』が22戦中21勝を果たし、マックス・フェルスタッペンの3度目のドライバーズタイトル獲得、そしてレッドブルの6度目のコンストラクターズタイトル獲得を支えたホンダ。

 2024年シーズン開幕へ向け、HRCの渡辺社長は「今年はレース数が2戦増えて、年間24戦のタフなシーズンとなりますし、当然フェラーリ、メルセデスといったライバル勢も信頼性、そしてパフォーマンスともに上げてくると思いますので、決して楽な戦いはできないというふうに見ています」と、新シーズンへ向けた思いを語った。

「HRCとしても、2022年からのPUの開発凍結以降、継続的に耐久性と信頼性を上げる取り組みを行っており、ポテンシャルを最大限に発揮し、サーキットでのパフォーマンスに繋げています。2024年シーズンはレッドブル(F1参戦20年目)、そしてホンダの双方にとって記念すべき年ですので、ドライバーズタイトルの4連覇、コンストラクターズタイトルの3連覇を達成して新たな歴史を刻めるように、チーム一丸となって全力を尽くしてまいります」

「また、参戦4年目となります日本人ドライバーである角田裕毅選手にはこれまでの自己最高の4位を越えて、ぜひ表彰台を目指して頑張ってほしいというふうに思っています」

2024年F1バーレーンテスト1日目 マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
レーシング・ブルズF1の2024年型マシン『VCARB 01』の発表会。左からアムナ・アル・クバイシ、F1のステファノ・ドメニカリCEO、角田裕毅、ダニエル・リカルド、ローレン・メキース代表、ピーター・バイエルCEO、HRCの渡辺康治社長

 そして、渡辺社長はアストンマーティン・レーシングとタッグを組みPUサプライヤーとして再参戦する2026年シーズンに向けた取り組みについても言及した。

「(2026年からの)新しいレギュレーションでは、小型軽量高出力のモーターや大電力を扱える高性能バッテリー、そしてエネルギーマネジメントの技術が勝利への鍵となるため、現在HRCでは、新たなPUの開発を急ピッチで進めています」

「アストンマーティン・レーシングとも大変に良好な関係を構築し、技術面、そしてマーケティング面での連携を開始しています。ぜひ2026年からの活動についてもご期待をいただければというふうに思います」

 なお、再参戦に向けては欧州でのホンダF1の前線基地が必要となるが、現在ホンダはその前線基地の設立準備を進めている。具体的な内容については「決定次第お話をさせていただきたい(渡辺社長)」としている。

「まずはこの2024年シーズン、ちょうど1週間前に開幕戦用のパワーユニットをHRC Sakuraから送り出したところです。開幕戦はもちろん、4月に開催される鈴鹿での日本グランプリでは、4台が最高の成績が収められるよう、HRCとして全力を尽くしてまいります。ぜひ応援をよろしくお願いします」

フォトセッションで笑顔をみせるHRC渡辺康治社長/ホンダ三部敏宏社長/ローレンス・ストロール(アストンマーティンF1オーナー)/マーティン・ウィットマーシュ(アストンマーティン・パフォーマンス・テクノロジーズグループCEO)
フォトセッションで笑顔をみせるHRC渡辺康治社長/ホンダ三部敏宏社長/ローレンス・ストロール(アストンマーティンF1オーナー)/マーティン・ウィットマーシュ(アストンマーティン・パフォーマンス・テクノロジーズグループCEO)

 また取材会では、本田技研工業のコーポレートコミュニケーション統括部長の松山康子氏から、ホンダがF1初参戦から60周年を迎えることを記念し、ホンダ最初のF1マシンであるRA271をあしらった記念ロゴの製作や、このロゴを活用したグッズ展開することが明らかにされた。

 さらには、2024年7月にイギリスで行われるグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード、2024年8月にアメリカのラグナセカで開催されるロレックス・モントレー・モータースポーツ・リユニオンへ、1965年にホンダがF1初勝利を飾った際の車両、RA272とともに参加する計画が進められているということで、続報を心待ちにしたいところだ。

 また、4月5〜7日に鈴鹿サーキットで開催される2024年F1第4戦日本GP直前の4月3日に、六本木ヒルズ51階の六本木ヒルズクラブにて、有料イベント『Honda Japanese GP welcome session 2024 ~Featuring with Oracle Red Bull Racing and Visa Cash App RB F1 Team~』を開催することも明らかにされた。このイベントはレッドブル、レーシング・ブルズの4名のドライバーが登場し、サーキットでは見ることができないドライバーの一面に触れられるプレミアムなイベントとのこと。イベント内容や参加チケットの申し込み方法などの詳細については3月上旬にホンダの公式SNSアカウントで案内されるとのことで、こちらも続報を心待ちにしたい。

F1初参戦から60年を迎えたホンダの記念ロゴ
ホンダRA271(1964年)
ホンダRA271(1964年)
開幕戦を直前に控えるなかメディア向けの取材会に登壇したHRCの渡辺康治社長


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