2018年、ホンダF1はトロロッソと組んで新しいスタートを切った。新プロジェクトの成功のカギを握る期待の新人ピエール・ガスリーのグランプリウイークエンドに密着し、ガスリーとトロロッソ・ホンダの戦いの舞台裏を伝える。
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6月下旬のフランスGPから始まった怒濤の3連戦。残念ながらピエール・ガスリーは、1ポイントも獲ることなく3レースを終えた。最後のイギリスGPは10位でチェッカーを受けたが、チェッカー2周前にセルジオ・ペレスを抜いた際の接触事故の責任を問われ、5秒ペナルティ。13位への降格で、入賞はならなかった。
これでガスリーは第6戦モナコGPで7位入賞して以来、ここまで4戦ノーポイントのレースが続いている。さらにここ数戦深刻なのは、予選でのパフォーマンスも低下していることだ。Q3に進んだのは、やはりモナコGPが最後。しかも第7戦カナダGP以降は、Q2進出もやっとという状況だ。
となるとガスリーのトロロッソ・ホンダへのコメントも、厳しくならざるをえない。中でも彼が問題視しているのが、「ホンダの遅さ」である。今回のイギリスGPでも、こんなことを言っていた。
「ザウバーやフォース・インディアは、エンジンパワーに優れる分、ダウンフォースを付けられる。僕らはそれができない。その違いは、大きいよ」。
中でもガスリーは、去年まで最下位常連だったザウバーが、今季はしばしばQ3に進み、ポイントも獲り続けていることに焦りを隠さない。
「車体は、まだ僕らの方がいいと思う。でもパワーユニットの差は、かなり大きい。(エキストラパワーを発揮する)パーティモードが、今は喉から手が出るほどほしい。予選でも、レースでもね」。