全長6.003km、20カ所のコーナーを備えるアゼルバイジャンGのコースは、まるで3種類のサーキットがひとつに収まっているかのようだ。それがルノーF1のシャシー担当テクニカルディレクターを務めるニック・チェスターの、バクーへの評価だ。
「バクーは良いレイアウトのサーキットだ。状況を非常に面白くさせる」とチェスターは語る。
「まるで3つのコースがひとつにまとまったかのようだ。最初のセクションは何カ所かの右コーナーとストレートがあってソチのようだし、中盤のセクションはモナコのようで、最後のセクションはロングストレートのあるカナダのようだ」
「上手く走るのが難しい組み合わせになっていて、理想を言えば、各セクターを異なるダウンフォースレベルで走りたい」
「ここでのダウンフォースレベルについては、常に妥協しなければならない点がある。いかなるミスも手痛い結果に繋がるし、他の多くの市街地コースと違ってバクーはとても高速だ。ドライバーは困難だと感じているだろうが、エキサイティングなコースであることは確かだ」
大きなドラッグなしに十分なダウンフォースを得るために、チームには大抵のコース以上に効率的な空力パッケージが必要となる。そしてドライバーは、ブレーキングやタイトで低速なコーナーにおいて上手く立ち回らなければならない。
「ほとんどのチームはこれまでのレースで使ったものよりも、ダウンフォースの少ないリヤウイングで走行するだろう」とチェスター。