ルノーは2020年型F1マシンを予選パフォーマンスに重点を置いて開発する可能性があると、マネージングディレクターであるシリル・アビテブールが示唆した。
2016年からF1ワークス活動を行っているルノーだが、期待したようなパフォーマンスの向上が見られず、4年目の2019年にも苦戦、第6戦終了時点でランキング8位と、表彰台あるいは優勝を狙える状態には至っていない。
すでに2020年型マシンの設計プロセスはスタートしており、今季型R.S.19から引き継ぐ部分、改善すべき部分についての評価作業が行われている。
アビテブールは、その作業のなかで、決勝日より予選に重点を置いてマシンを設計する可能性も考えていると語った。
「(新車設計プロセスにおいて)今の時点で対応可能な2、3の変更点についてチェックしているところだ。それによって来季マシンの挙動や競争力が大幅に変化する可能性がある」とアビテブール。
「ひとつめは空力の効率性で、ふたつめは、予選とレースのバランスをどう取るかという問題だ。現在のF1では予選が非常に重要だ」
「今やどのサーキットもモナコのようだ。予選に集中するのか、決勝に集中するのかでマシンの開発パターンが変わる」
「たとえばギヤ比の設定も違ってくる。決勝より予選を優先する場合、ギヤ比を変えることになる」
「レギュレーションによって固定されており、今年は変更することができないが、来年になれば検討し直すことができる」
「そして最後は、マシンのレーキ角の問題だ」
「まだ時間はある。マシンのパラメータを多数変更することが可能だ。悪いマシンではないが、改善の余地がある。今年から来年にかけて一歩前進を図ることができるだろう」