9月22日現地時間午後8時10分、F1第15戦シンガポールGP決勝が行なわれ、フェラーリのセバスチャン・ベッテルが今季初優勝を飾った。レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンは3位表彰台、アレクサンダー・アルボンは6位入賞を果たしている。
陽が落ちて決勝の気温は30度、路面温度37度というコンディション。金曜から通して一度も雨は降らず、路面コンディションは向上してきている。開催12年目にして過去最多のべ26万8000人の大観衆に見守られる中、決勝レースがスタートした。
ダニエル・リカルド(ルノー)は予選でMGU-K(運動エネルギー回生システム)の出力が120kWを超える瞬間があったとして失格となり、最後尾グリッドからのスタートを義務づけられた。これを受けてリカルドはMGU-KとCE(コントロールエレクトロニクス)を新品に交換して今季4基目を投入している。FP3のクラッシュでギヤボックスを交換したセルジオ・ペレス(レーシングポイント)も5グリッド降格ペナルティを受け15番グリッドからのスタートとなった。
Q3進出の上位勢はQ2で使用したソフトタイヤ、それ以下はピエール・ガスリー(トロロッソ・ホンダ)がハードタイヤを履いた以外は全車がミディアムタイヤを履いてスタートに臨んだ。
スタートでポールポジションのシャルル・ルクレール(フェラーリ)は好発進を決めてホールショットを奪う。ベッテルはルイス・ハミルトン(メルセデス)に襲いかかるがハミルトンがなんとか2番手を守り切った。後方ではニコ・ヒュルケンベルグ(ルノー)がターン5でカルロス・サインツJr.(マクラーレン)のインをついて接触し2台ともにピットインを余儀なくされて後退。
ジョージ・ラッセル(ウイリアムズ)もターン1でリカルドと接触してフロントウイングにダメージを負ってピットインを強いられた。
首位ルクレールと2番手ハミルトンは1秒差で周回し、3番手ベッテル以下もほぼ同じ間隔でこれに続く。各車ともタイヤを労るためにペースを抑えて走り、集団はなかなか分散していかない。中団グループ最上位の7番手ランド・ノリス(マクラーレン)も6番手アレクサンダー・アルボン(レッドブル・ホンダ)から2.5秒後方で留まっている。7番手以下は8番手アントニオ・ジョビナッツィ(アルファロメオ)、9番手ケビン・マグヌッセン(ハース)、10番手ガスリー、11番手キミ・ライコネン(アルファロメオ)、12番手ダニール・クビアト(トロロッソ・ホンダ)という順になった。
最後尾からポジションを上げていくリカルドは、10周目にはDRSを使いターン14でインを突いてクビアトを抜いて12番手まで浮上。クビアトは後方のランス・ストロール(レーシングポイント)にも抜かれて14番手に下がってしまった。クビアトは続いてペレスにも抜かれ、12周目にピットインしてハードに交換し活路を模索することになった。翌13周目にペレスがピットインしてこれをカバーしクビアトの前に留まった。