F1日本グランプリを目前にした10月5日、マクラーレンと曙ブレーキの技術パートナーシップ締結10週年を記念した共同記者会見が、東京の曙ブレーキ本社で行われた。
今回の共同記者会見には、マクラーレンのレーシングディレクターであるエリック・ブーリエ、来シーズンのレギュラードライバーを務めるストフェル・バンドーン、そして、チームでプリンシパルエンジニアを務める今井弘氏が出席した。
会見の冒頭で「曙ブレーキは、ブレーキのエキスパートとして、自分たちはその本質をどこまで追求できているか?という疑問のもとスポーツ活動を開始し、マウンテンバイクや全日本ロードレース、ニュルブルクリンク24時間レースに参戦しチャンピオンを獲得するなど、それぞれのカテゴリーにおいて実績を残してきました」
「ですが、“究極のブレーキ”を開発するには、モータースポーツの最高峰であるF1に挑戦する事が必要と感じ、同時に、F1で勝てなければ、自分たちはブレーキのエキスパートとは言えないのではないか?という気持ちも強くなり、F1参戦を決断しました」と曙ブレーキ代表取締役社長の信元久隆氏がブレーキサプライヤーとしてF1に参戦した経緯を語った。
曙ブレーキは「トップチームでなければF1に参戦する意味がない」とし、マクラーレンにアプローチ。マクラーレン側もそれに応え、ブレーキの現物を確認した直後に、技術ミーティングの場を設けたという。
「マクラーレンとパートナーシップを結んだこの10年間で、曙ブレーキは、技術力の向上やエンジニアの育成など、マクラーレンから多くの事を学び、成績の向上にも貢献できたと自負しています」と結んだ。