第2戦でのホンダは前戦のようなトラブルも出ず、4台中3台が入賞。マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)は3位表彰台に上がった。とはいえ1−2フィニッシュを果たしたメルセデスとの差は大きく、中団チームも確実に躍進している。
レース後の田辺豊治テクニカルディレクターの発言からは、そんな状況への危機感が如実に感じられた。
──────────
──レースの総括からお願いします。
田辺豊治テクニカルデイレクター(以下、田辺TD):先週に続いてのオーストリアでのレースとなったわけですが、前回のレッドブル・ホンダは2台ともリタイアを喫してしまった。その対策を短い時間のなかで行って臨みました。
結果的には問題の再発もなく、完走することができました。ホンダ勢全体で見ても、4台完走して3台が入賞。いい形でのレースだったと言えると思います。しかし一方でメルセデスの速さが光っていて、今後はさらなる性能向上を図る必要を痛感しました。
──メルセデスとの差は、開幕戦でも顕著だったように思えます。前戦と比べて、さらにその差は広がったのでしょうか。
田辺TD:この2戦で差が広がったかどうかは、これから解析してみますが、急に差が開いたり、あるいは縮まったりということはないと思っています。前回のフェルスタッペンは序盤数周しか戦ってませんし、タイヤも違っていた。さらに今回は、予選も雨でしたしね。なのでこの2戦での直接比較は、ちょっとできないかなと。ただ明らかに差があるというのは、明確になったと言えます。
──一方でアレクサンダー・アルボンは、去年までの中団チームだったレーシングポイントやマクラーレンに激しく迫られた展開でした。それらのチームとの力関係の変化については、どんなふうに考えてますか。
田辺TD:中団勢が近づいてきていることは、アルボンの状況を見ても明らかです。彼らが伸びてきている、差が縮まっていると感じています。