事件はサーキットの外でも起きている。もちろん、サーキットの中で起きているのは言うまでもない。水面下で蠢くチーム、ドライバー、グランプリにまつわる未確認情報を『F1速報』から依頼を受けた調査員が独自に調査。送られてきた報告書を公開する。
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元F1ドライバーのミカ・サロがFIAから何らかの処分を下される可能性が出てきた。FIAは、彼がロシアGPの審査委員会のメンバーという立場にいながら、フィンランドでF1を中継するテレビ局『C-More Max』に情報を流していたと明かした。
ソチのレースでは、マシンがまだフォーメーションラップを始めていない段階なのに、解説者のニキ・ユーセラが興奮した口調で、ハミルトンがもうすぐふたつの5秒ペナルティを受けるはずであり、さらに4点のペナルティポイントがスーパーライセンスに科せられて累計12点に達するため、自動的に1レース出場停止になるだろうと伝えたのだ。
ペナルティ処分の正式な確認がピットレーンの全員とファンに公表されたのは、レース7周目が始まる時点だったので、スチュワードルームの誰かがこのテレビ局に情報を流したことは明らかだった。
そして当然の帰結としてフィンランド出身のサロに疑いの目が向けられることとなった。そのうえ、公表の段階では、スチュワードが自動的な出場停止を回避させるためにスーパーライセンスへのペナルティポイントを半分の2点に減らしていた。さらにこの2点の処分も、レース終了から数時間後には完全に取り下げられている。FIAは今後情報漏えいについて独自の調査を行うとみられる。もしもサロの違反が認定された場合、彼は少なくとも当分の間スチュワードの役割を担うことができなくなるだろう。
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