そんなコートニーは、2014年と2015年に『アデレート500』で勝利を飾っており、2016年には週末3ヒートのうちレース2を制覇するなど、このサーキットを誰よりもよく知っている。今回、ループサーキットの距離は短かったにもかかわらず、コートニーはそれでもシュタイナーの心拍数を上げることに成功した。

「あなたは自分の年齢を感じているかもしれないが、私自身も自分の年齢を感じたよ(笑)。ご存知のように走行中の負荷はもちろん、そこ(車内)に入るのはそれほど簡単ではない、かなり厳しいね」と冗談混じりに応じた58歳。

「でもまあ、それほど難しいことではない。すべてのギアをオンにし、さまざまなものを準備してスロットルを踏むのは、レーシングカーの常套手段だ」

「明らかに室内は寒くないし、当然エアコンもない。今も汗を掻いているさ! でもまだできるよ、だから私はそんなに年をとってない、ということだね」

 かつての恩師をサイドシートに伴い、オーストラリア大陸で“再会”を果たしたコートニーだが、2002年にイタリア・モンツァでのテスト中に大クラッシュを喫して療養を強いられると、F1を離れた2003年には全日本F3選手権でチャンピオンを獲得。全日本GT選手権、そして初年度のスーパーGTでTOM’Sの80型トヨタ・スープラをドライブしてタイトルを争ったのち、2006年よりスーパーカーでの本格的なキャリアを始動した。

 すでにグリッド最年長のベテランとなった2010年の豪州王者に関し、まだ「彼の腕前に衰えはないか」と問われたシュタイナーは「ああ、そう思うね」と応じた。

「レーストラックでもっともエキサイティングな部分にツイスティなセクションがあるが、そこでこれらのクルマがどれほど速く走っているかを見て、感じることができた」と、この週末はF1のコメンタリーも担当するシュタイナー。

 そのF1第3戦オーストラリアGPと3月21~24日のアルバートパークで併催されるRSC第2戦『メルボルン・スーパースプリント』は、今季初導入のダンロップ製ソフトコンパウンドによる“ピットストップなし、20周”のスーパースプリント戦が予定されている。

新しいFord Performance(フォード・パフォーマンス)を象徴するダークブルーをまとったチーム3台目のTR-27シャシー
まだ「彼の腕前に衰えはないか」と問われたシュタイナーは「ああ、そう思うね」と応じた

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