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海外レース他 ニュース

投稿日: 2017.04.18 15:05

初優勝の地で苦戦した琢磨「チーム全体にとっても難しい1日だった」

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海外レース他 | 初優勝の地で苦戦した琢磨「チーム全体にとっても難しい1日だった」

初優勝の地で思わぬ苦戦
第2戦ロングビーチ

 カリフォルニアのジンクスが再び佐藤琢磨と3人のチームメイトを襲った。ロングビーチの市街地コースで行われた2017年インディカー・シリーズ第2戦において、アンドレッティに所属する4人のドライバーはいずれもチェッカードフラッグを受けられなかったのだ。このうち、琢磨は残り7周で突然のパワーダウンによりリタイヤ。トップ10フィニッシュも十分に可能と思われていただけに、セントピーターズバーグでの5位に続く好成績が収められなかったことは返す返すも残念だった。

 セントピーターズバーグで得られた手応えは、バーバー・モータースポーツ・パーク、セブリング、ソノマで立て続けに行われたテストでも同様に感じられ、琢磨とNo.26ダラーラ・ホンダに関わるスタッフを大きく勇気づけるとともに、マシーンの進化を加速させた。

「第1戦と第2戦の間に1ヵ月近いインターバルがあるなんて、インディカー・シリーズでは滅多にありません」と琢磨。「ただし、とても忙しい日々でした。今年のプレシーズンくらい、テストの量が少なかったことはここ何年もありませんでしたが、シーズンが始まってからは忙しくテストに取り組んでいます。バーバーと、マニュファクチュアラー・テストが行われたソノマはロードコース向けのテスト、そして(バンプが多い)セブリングでは市街地コースを見据えたテストを行ないました。どちらも順調で内容が濃いテストだったので、僕たちは意気揚々としてロングビーチに向かいました」

 それだけでなく、琢磨はワインの監修でも忙しい毎日を過ごしていたのだ! 「ロングビーチでTSワインの発表を行いました。このアイデアが生まれたのは1年半ほど前のことで、それ以降、たくさんのプロセスを経て誕生しました。僕が製作した初めてのワインは、インディカー初優勝である2013年ロングビーチを記念するもので、モータースポーツ・アーティストのランディ・オーエンの作品を元にラベルを作成したロングビーチ・エディションとしました」

ロングビーチでTSワインの発表を行う佐藤琢磨
ロングビーチでTSワインの発表を行う佐藤琢磨

「カベルネソーヴィニヨンから作られた上質なワインです。メドウクロフト・ワインはフォイト・ワインを製作していて、AJフォイトが作った特別なワインを彼のチームに所属している当時に見せてもらったことがきっかけでした。これは、僕が優勝した2013年にメドウクロフトで収穫されたブドウを使ったもので、そこは大きなこだわりです。クールでしょ? 僕たちはたくさんのテイスティングを行いましたが、とても楽しい作業でした。できあがったワインについては大満足しています。いま飲んでもとてもおいしいけれど、熟成して最高のワインとなるように慎重にブレンドしました。10~15年後に飲むとまた格別な味がするはずです。まさにコレクターのためのワインといえるでしょう!」

 たしかに。このワインは600本だけが製作され、インディアナポリスのフォイト・ワイン・ヴォールトで購入可能。発売は、インディ500が開催される今年5月の予定である。

 レースの話に戻ろう。より正確にいえば、フリープラクティスについてである。

「初日のセッションはとてもうまくいきました」と琢磨。「僕たちのクルマはほかと異なることを試していたので、1回目のセッションではラップタイムが状況を反映していたとはいえません。2回目のセッションでは4番手まで一気に上がりました。この結果には満足で、しかも昨年の予選タイムにとても近い記録だったから、マシーンが進歩していることは明らかでした。そして、フリープラクティスで柔らかめのレッド・タイヤを試したのも、今回が初めてでした。今年からルールが変更されたためですが、セントピーターズバーグではアクシデントのため、レッド・タイヤを履くチャンスがなかったのです」

「土曜日のプラクティスはさらにタイムを上げました。このときはブラック・タイヤで走行しましたが、タイムは5番手で、トップ5のタイム差は5/100秒しかありませんでした。なんという接戦でしょう! このときはレッド・タイヤの特性も概ねわかっていたので、予選に向けて大きな期待を抱いていました」


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