日本の高校生ドライバー、佐藤万璃音がイタリアFIA-F4に参戦する挑戦記。イタリアの田舎町で一人暮らしでレースを続ける佐藤万璃音。第6回目は、イタリアでのトレーニング模様をお届けする。
■アロンソのトレーナーが営むジム
レーシング・ドライバーにとって、大事な仕事のひとつが普段からのフィジカル・トレーニング。しかし、人口12万人程度に過ぎないイタリア中部の田舎町フォルリに住む佐藤万璃音にとって、果たして適当な施設などあるのだろうか? という疑問が湧く。
「その点は問題ありません。昨年までは、ヴィンチェンツォ・ソスピリ・レーシング(VSR)のファクトリーに併設された、フィジオロジー・センター(FISIOLOGY CENTER)へ通っていました。フェルナンド・アロンソさんのフィジオを務める、ファブリッツィオ・ボッラさんが運営に関わっているジムです」
「ただ、フィジオロジー・センターには常駐の担当者が居ないので、今年からはフォルリ市街にあるドライバー・プログラム・センター(DRIVER PROGRAM CENTER)へ通い始めました。いまはイタリアFIA-F4をVSRで戦っているチームメイトとふたりで、時間の許す限り足を運んで身体をいじめています」
「お世話になっているドライバーの多くがイタリア人ですが、有名どころではポーランド人F1ドライバーのロバート・クビサも通っていました。フォーミュラ、GT、プロトタイプなど、カテゴリーを問わず多くのドライバーがここで面倒を見てもらっています。フィジカル・トレーニング、メンタル・トレーニング、フィジオセラピー、さらにはサーキットでのケアも万全なのでありがたいですね」
という話の流れで、万璃音や彼のチームメイトと一緒にドライバー・プログラム・センターへ。