MEDIA RELEASE
2011年8月6日
「PACIFIC NAC イカ娘 フェラーリ」
不運なアクシデントでまさかのリタイア
2011年SUPER GTシリーズに参戦する「PACIFIC NAC イカ娘 フェラーリ」は、7月30日~31日に宮城県のスポーツランドSUGOにおいて開催された第4戦で、予選12位からスタートしたが、上位を目指していたレース後半にGT500車両に押し出されるような接触によりコースアウトを喫し、フロント左側のアンダーパネルやラジエターを破損。無念のリタイアを喫することとなった。
会場となるSUGOは、3月の東日本大震災でも大きな被害は受けず、民間の救援用ヘリコプター輸送の基地にもなったサーキット。コースはアップダウンが多く標高差は約70m。特にレインボーコーナーから馬の背コーナーまでの下り、最終コーナーから1コーナーまでの上りは急勾配。さらに1コーナーからS字までのコーナーはタイトで、コース幅が狭いことからアクシデントやコースアウトも多く「魔物が棲む」コースとも言われている。
このレースを前にGTアソシエイションはGT300車両の性能調整を実施。FIA GT車両はそのままで、JAF-GT車両の吸気制限(リストリクター)径を広げたことにより、JAF-GT車両の上位入賞のチャンスが増えることとなった。またSUGOとフェラーリF430との相性は悪くないが、34kgのハンディウェイトを搭載していることから、若干の苦戦は予想された。
30日に行われた公式予選は雨が降ったり止んだりの天候不順。GT500との混走時には9位につけていたが、GT300の専有走行枠では、アタック中に追い越し禁止の黄旗や赤旗が掲出されるなどベストラップを計測できず12位にとどまり、スーパーラップへの進出はならなかった。
31日は曇天で気温は21℃と肌寒い。14時にスタートした決勝レースは山内がステアリングを握って始まった。山内は8周目に10位まで順位を上げると、さらに19周目から徐々にポジションアップ。上位車両がアクシデントやトラブルでレースから離脱したこともあり、29周目には5位まで順位を上げることに成功した。中盤、各チーム予定のピットワークが始まり、山内は36周目に暫定クラス2位でピットインして山岸に交代、ピットワークも決まり山岸は11位でコースに復帰した。これからピットインを予定している車両も数台あり、十分に上位でゴールする手応えがあった。しかし順調に走行していた42周目のハイポイントコーナーで、2台のGT500車両に進路を譲った際、1台目の車両は問題なく脇を通過したが2台目の車両が右フロントホイールに追突! マシンははじき飛ばされるようにバランスを崩してコースアウト。不運なことに盛り土があり、これにヒットした際にラジエターやアンダーパネルを破損。コースには復帰したものの、そのままピットインして無念ながらレースを終えることとなった。
山岸 大
「今回のSUGOは鈴鹿のテストで得られたセットアップが狙い通りで、マシンは絶好調でした。12番手スタートでも十分上位を狙えるレース展開でしたので、本当に悔しい結果になってしまいましたが、今回は被災地からも観戦に来ていただいたファンの方にスポーツランドSUGOでのレースを楽しんでいただけたことは良かったと思います。関係各位の皆様に感謝いたします。次戦も上位を狙い準備していきます」
山内英輝
「今回練習から良い流れを掴めず、予選で初めてスーパーラップに残ることができませんでした。決勝は、リタイヤという悔しい結果に終わりました。ですが、次回鈴鹿に向けて、改善点も見つかり、チームの意識も高くなってきています。次戦は練習から良い流れを掴み、優勝を狙っていきます。皆さんの応援が心強く、また大きな支えとなります。イカ娘、またチームの応援よろしくお願いします」ー
