12月5日、晴天の富士スピードウェイにおいて『NISMO FESTIVAL at FUJI SPEEDWAY』が開催され、暖かな天候にも恵まれ、朝5時のオープン前から徹夜組を含め多くのファンが、真っ白な冬姿の富士山を望む富士スピードウェイに詰めかける中、たくさんのイベントが催された。
9時から始まった“オープニング”でイベントはスタート。“レーシングカー同乗走行”、“サーキットサファリ”、“サーキットタクシー”といったおなじみの車両走行が終了すると、22台のフェアレディZによる“Z-Challengeエキシビションレース”が行われ、イベントの雰囲気が徐々に高まっていった。
続いて行われたのは、60~70年代に人気を集めたハコスカGT-R、ブルーバード、サニーなどの25台もの歴史的な車両による“NISSANヒストリックカー エキシビションレース”。そして今年のメインとなる“NISSAN RACING DNA RUN”では、60年代からの日産のレースへの情熱の遺伝子を受け継ぐスカイラインGT-R、R92CP、NP35、R390 GT1、R391といった車両によるパレードランとエンジン始動、トークが行われ、近藤真彦監督がひさびさにマーチ・スーパーシルエットでポーズを取る姿も見られた。
お気に入りのドライバーと交流できるグリッドウォークの後は、GT-RとZによる「GT-R & Zオールスターバトル」が行われた。これは1998~2010年のGT車両による模擬レースで、途中ピットインや車両によってはタイヤ交換、ドライバー交代も行われた。ここで、柳田春人・真孝親子の交代を邪魔するなど大人げない行動で盛り上げたのは近藤監督。また、FIA GT1仕様のGT-Rをドライブするブノワ・トレルイエはピットインのサインを無視してそのまま周回したり、ピットロードのスピードをオーバーするドライバーの姿も。GT500の3チームで争われたピットワークコンテストはNISMOが優勝して昨年の雪辱を果たした。
最後は「ファン感謝セレモニー&フィナーレ」が行われ、柿元邦彦日産系チーム総監督、本山哲が今年のタイトル奪回ができなかったことをファンに詫び、来年の活躍を誓った。さらにこの日、アルゼンチンで開催されているFIA GT1選手権のために富士へ来られなかったミハエル・クルム、荒聖治からのビデオレターが紹介され、このイベントに参加したすべてのドライバーと車両が勢ぞろい。ここでGT300チャンピオンを獲得した長谷見昌弘監督、星野一樹、柳田に花束が贈呈され、宮谷正一ニスモ社長のあいさつで、2万7,000人もの大観衆を集めたイベントは終了した。
