May 18 2014, RACE
Japanese Championship SUPER FORMULA Series Round 2
日本
富士スピードウェイ

#11 ヴィタントニオ・リウッツィ選手が
2戦連続のポイント獲得
レース2では#1 山本尚貴選手が5位入賞

2014年5月18日(日)・決勝
会場:富士スピードウェイ(4.563km)
天候:晴れ
気温:22℃(14:30時点)
路面温度:33℃(14:30時点)
コンディション:ドライ
決勝レース:レース1/25周、レース2/35周
観客:1万4500人(主催者発表)

 5月18日(日)、静岡県・富士スピードウェイにおいて、2014年全日本選手権スーパーフォーミュラ シリーズ第2戦の決勝レースが開催されました。

 この大会は250km前後で行われる通常のシリーズ戦とは異なり、走行距離が短いスプリントレースを2戦続けて行う形式が採用されました。具体的には、25周(114.075km)で競われるレース1と、35周(159.705km)で競われるレース2の2戦が実施されました。このうち、レース1はタイヤ交換の義務がないのに対して、レース2では、フィニッシュまでに少なくとも1度のタイヤ交換を行うことが義務づけられました。

 レース1とレース2のスターティンググリッドは、Q1、Q2、Q3の3段階で行われた、17日(土)の公式予選の結果に基づいて決まりました。このうち、レース1のスターティンググリッドは、全19台が出走したQ1の順位に従って決定。レース2のグリッドは、15~19番グリッドがQ1の結果、9~14番グリッドがQ2の結果、1~8番グリッドがQ3の結果に応じて決められました。

 レース1のスターティンググリッドは、#1 山本尚貴選手(TEAM 無限)が8番手、#10 塚越広大選手(HP REAL RACING)が11番手、#31 中嶋大祐選手(NAKAJIMA RACING)が12番手、#40 野尻智紀選手(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が13番手、#41 武藤英紀選手(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が15番手、#2 中山友貴選手(TEAM 無限)が16番手、#11 ヴィタントニオ・リウッツィ選手(HP REAL RACING)が18番手、#32 小暮卓史選手(NAKAJIMA RACING)が19番手となりました。

 レース1を前にして、#10 塚越選手は過給機系にトラブルが発生したためにスターティンググリッドに並ぶことができず、結果的にレースに出走できませんでした。

 レース1のスタートは午前10時5分に切られました。スタート直後、少し出遅れた#1 山本選手は1コーナーでほかのドライバーと接触してスピン、集団の後方へと後退します。これに続いてライバル勢にも混乱があり、1周目が終わった段階で#31 中嶋選手が8番手、#11 リウッツィ選手が9番手、#2 中山選手が11番手、#32 小暮選手が12番手、#41 武藤選手が13番手、#40 野尻選手が15番手、#1 山本選手が16番手となりました。
1周目を終えたストレートで#11 リウッツィ選手が#31 中嶋選手をパス、#11 リウッツィ選手は8番手、#31 中嶋選手は9番手となりました。

 2周目、#32 小暮選手はマシンに過給機系のトラブルが発生してレースを終えました。

 10周目、懸命の追い上げを図る#1 山本選手は12番手まで浮上、前を走る#40 野尻選手にバトルを仕掛けます。追われる立場になった#40 野尻選手もペースを上げ、懸命にポジションを守ろうとします。その後も2人の攻防は続き、18周目には#1 山本選手が1コーナーで軽くコースアウトするシーンも見られましたが、20周目に#40 野尻選手は電気系のトラブルのためコースサイドにマシンを止めたほか、#1 山本選手は過給機系にトラブルが発生し、ピットにマシンを戻してリタイアを喫しました。

 このあとも残る4名のHondaドライバーは力走を続けましたが、レースはこう着状態に陥ります。結果的に#11 リウッツィ選手は8位でフィニッシュしてポイントを獲得。これに#31 中嶋選手は9位、#41 武藤選手は10位、#2 中山選手も12位で完走を果たしました。

 続くレース2では、#1 山本選手が7番グリッド、#40 野尻選手が12番グリッド、#10 塚越選手が13番グリッド、#31 中嶋選手が14番グリッド、#41 武藤選手が15番グリッド、#2 中山選手が16番グリッド、#11 リウッツィ選手が18番グリッドからスタート。ただし、19番グリッドからスタートする予定だった#32 小暮選手は、レース1でトラブルが発生した際にマシンにダメージを負っており、この修復がスタートまでに終わらなかったことから、レース2には出走しませんでした。

 レース2のスタートは午後2時30分に切られました。このレースでは少なくとも1回のタイヤ交換が義務づけられていたため、一部のドライバーはレース戦略を考えて比較的早い段階でピットストップを行いました。そうした中、Hondaドライバーで最初にピットストップを行ったのは#10 塚越選手の12周目で、#11 リウッツィ選手は続く13周目、#1 山本選手と#41 武藤選手は14周目、#31 中嶋選手は15周目にピットストップを行いました。さらに#40 野尻選手はHonda勢の中で最も遅い19周目までピットストップを引き延ばしたこともあり、14周目にはルーキーながら首位に浮上。自身がピットストップを行うまで、そのポジションを守り続けました。

 すべてのドライバーがピットストップを終えた20周目、Honda勢のトップは#1 山本選手の6番手で、これに9番手で続いていたのが#10 塚越選手。さらに#11 リウッツィ選手は10番手、#41 武藤選手は11番手、#31 中嶋選手は12番手、ピットストップの際にエンジンをストールさせて遅れた#40 野尻選手は17番手となって周回を重ねていきました。

 21周目、目の前を走っていたマシンがコースアウトを喫したため、#1 山本選手は5番手に浮上します。

 レース終盤になると、Hondaドライバーはいずれもラストスパートを仕掛け、追い上げを図ります。そうした中、#40 野尻選手は29周目にライバルの1台を攻略して16番手に浮上すると、続く32周目にもライバルをオーバーテイクして15番手へとポジションアップ。一方、9番手を走行していた#10 塚越選手はポイント獲得を目指し、8番手を走るライバルを攻め続けました。

 レース2に出走したHondaドライバーは35周を走りきり、#1 山本選手が5位入賞を果たして2ポイントを獲得。#10 塚越選手は入賞にあと一歩手が届かない9位でフィニッシュしました。さらに#11 リウッツィ選手は10位、#41 武藤選手は12位、#31 中嶋選手は14位、#40 野尻選手は15位、#2 中山選手は18位でレースを終えました。

 優勝はレース1が#19 J・P・デ・オリベイラ選手(トヨタ)、レース2は#36 アンドレ・ロッテラー選手(トヨタ)でした。

 この結果、ドライバーのシリーズポイント争いでは、2点を獲得した#1 山本選手が10番手、1.5点を獲得した#11 リウッツィ選手が11番手となっています。

 スーパーフォーミュラ シリーズ第3戦は7月12日(土)・13日(日)に再び富士スピードウェイで開催されます。

コメント
佐伯昌浩(Masahiro Saiki) | 「HR-414E」開発責任者
「まだ解析が終わっていないのではっきしりたことは言えませんが、レース1では過給機系のトラブルがいくつか発生してしまいました。今回から全く新しいエンジンマッピングを使っているので、そうしたデータ設定の問題なのか、部品もしくは車体側の問題なのか、研究所に戻ってから詳細に解析します。レース2では#1 山本選手ががんばってくれました。私たちの解析では、ピークパワーの点では目標値に近づいてきましたが、さらにマッピングを見直すとともに、予選や決勝の戦い方を見直していく中で、上位争いに絡んでいけるように努力していきます」

ヴィタントニオ・リウッツィ選手
(レース1:8位、レース2:10位 #11 HP REAL RACING)
「レース1では開幕戦に続いてポイントを獲得できました。これはチームのモチベーションを高く保つ役割を果たしてくれると思うので、よかったと思います。レース1、レース2ともスタートがうまく決まり、何台かをオーバーテイクできましたが、それに比べると予選でのパフォーマンスはまだ改善が必要です。ただし、チームもHondaもハードに働いています。次もまた富士での開催で、ここはとてもエンジンが重要なサーキットなので、さらに改良を重ねていく必要があるでしょう」

山本尚貴選手(レース1:リタイア、レース2:5位 #1 TEAM 無限)
「この週末に入ってからトラブルが頻発していて、レース1もトラブルで止まってしまったので、僕もチームもかなりフラストレーションが溜まっている状態でした。そうした中、チームがレース2までにやるべき仕事をこなしてくれ、僕自身も前にいきたいという強い気持ちを持って戦いました。結果的に決勝中のペースはとてもよかったので、同じく富士で開催される次のレースに向けてはいい手応えをつかめたと思います。その一方で、ハードウェア面での改善を期待しているところもいろいろとあるので、Honda、チーム、そしてドライバーが一体となって、今後も努力を続けていくつもりです。また、こういう苦しい状況の中でも最後まで応援してくださったHondaファンの皆さんには心からお礼を申し上げたいと思います。本当にありがとうございました」

塚越広大選手(レース1:出走せず、レース2:9位 #10 HP REAL RACING)
「レース1に出走できなかったので、レース距離を走ったときにハンドリングがどのように変化するかを見極められないままレース2に挑みました。スタートではクラッチが不調で少し順位を落としましたが、その後のペースは悪くなく、何台かをオーバーテイクできたほか、チームが判断したピットストップのタイミングも適切でよかったと思います。一方で課題が残っているのも事実で、まだライバルに少し負けている部分があります。今日は昨年のSUGO大会以来、久しぶりに完走でき、またバトルができたこともうれしかったのですが、自分としてはもっと上位でレースを戦いたいので、そういう面ではさらに努力を続けていきたいと思います」

中嶋大祐選手(レース1:9位、レース2:14位 #31 NAKAJIMA RACING)
「レース1では自分がイメージしていた通りのスタートを切ることができて、いくつか順位を上げることができました。2周目のストレートでリウッツィ選手に抜かれてしまいましたが、これはストレートスピードを稼ごうとしてギア比を変更したことが裏目に出る形となりました。その後もレース前半は僕のほうがペースはよく、差を詰めていけましたが、後半は少しバランスが変化してしまって逆転することはできませんでした。この結果にはまだ満足できませんが、今後追い上げていく上でいいきっかけになることを期待しています。さらに上位を目指してがんばっていきますので、引き続き応援をよろしくお願いします」

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