#16 山本尚貴選手(TEAM 無限)が2位表彰台を獲得。#40 野尻智紀選手(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)は3位に入り、2名のHondaドライバーが表彰台に上がる

2015年10月18日(日)・決勝
会場:スポーツランドSUGO(3.704km)
天候:晴れ
気温:20℃(14:30時点)
路面温度:31℃(14:30時点)
決勝レース:68周
コースコンディション:ドライ
観客:1万2400人(主催者発表)

 10月18日(日)、宮城県・スポーツランドSUGOにおいて、2015年全日本選手権スーパーフォーミュラシリーズ第6戦の決勝レースが開催されました。

 決勝当日の宮城県は前日に続いて秋晴れに恵まれ、一日を通して雨の心配がない空模様となりました。前日の予選では#16 山本尚貴選手(TEAM 無限)がHonda勢ではトップとなる4番グリッドを獲得。#40 野尻智紀選手(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)はその後ろの5番グリッドを手に入れました。以下、#34 小暮卓史選手(DRAGO CORSE)が8番グリッド、#11 伊沢拓也選手(REAL RACING)は9番グリッド、#64 中嶋大祐選手(NAKAJIMA RACING)は11番グリッド、#10 塚越広大選手(REAL RACING)が12番グリッド、#65 ベルトラン・バゲット選手(NAKAJIMA RACING)は15番グリッド、#41 ナレイン・カーティケヤン選手(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)は16番グリッドから決勝レースに挑みました。

 午後2時30分、1周のフォーメーションラップに続き、スタンディングスタートで68周のレースが始まりました。#16 山本選手が好スタートを決めて3番手にポジションアップ。#40 野尻選手は5番手を守ったまま1コーナーに進入しました。さらに#11 伊沢選手が8番手、#64 中嶋選手は10番手、#10 塚越選手は11番手、#41 カーティケヤン選手は14番手にそれぞれ順位を上げましたが、#34 小暮選手が14番手に後退、エンジンがストールした#65 バゲット選手はエンジン再始動のためにピットへ戻り、1ラップ遅れの18番手となりました。

 レース前半、3番手の#16 山本選手は前を走るライバルに匹敵するペースで周回を重ねます。5番手の#40 野尻選手は序盤のペースこそ伸び悩みましたが、10周目を過ぎると#16 山本選手と同程度のラップタイムを記録するようになりました。

 スポーツランドSUGOはオーバーテイクが難しいサーキットであり、どのドライバーも容易には前を走るライバルを攻略できません。そのため、早めにピットストップを行い、前方が開けたポジションでピットアウトし、周回を重ねる作戦を選択するドライバーが現れました。
Honda勢でこの作戦を選んだのは、#34 小暮選手、#11 伊沢選手、#41 カーティケヤン選手、#65 バゲット選手、#16 山本選手の5名。#34 小暮選手と#11 伊沢選手は21周目、#41 カーティケヤン選手は22周目、#65 バゲット選手は24周目、#16 山本選手は26周目にピットストップを行いました。

 レースの折り返しを迎えた34周目、Honda勢のトップはピットストップを後半まで引き延ばした#40 野尻選手の2番手で、これに同じくピットストップを行っていない#10 塚越選手と#64 中嶋選手がそれぞれ4番手と5番手で続きます。また、すでにピットストップを終えたHonda勢のトップは7番手の#16 山本選手で、#11 伊沢選手は12番手、#41 カーティケヤン選手は13番手、#34 小暮選手は14番手、#65 バゲット選手は19番手でレース後半でのばん回を目指します。

 43周目、#64 中嶋選手がピットストップ。同じようなタイミングでレース後半までピットストップを引き延ばしていたドライバーも、次々と給油のためにピットインしました。まず、4番手まで浮上していた#10 塚越選手は44周目にピットストップ。先行するドライバーの動向を見極めていた#40 野尻選手も53周目にピットストップを行いましたが、早めにピットストップを行った#16 山本選手が、そこまで速いペースで周回を重ねていたこともあり、ピットアウトしてきた#40 野尻選手に先行。全車がピットストップを終えた59周目の時点で、実質的に#16 山本選手は2番手、#40 野尻選手はこれに続く3番手となりました。

 これに先立って50周目、燃料系のトラブルに見舞われた#11 伊沢選手がスロー走行となり、ピットまで戻ったところでリタイアしました。

 59周目、Honda勢のトップは引き続き#16 山本選手の2番手で、その1秒差で#40 野尻選手が3番手につけていました。その後も#16 山本選手と#40 野尻選手は、トップを走るライバルと肩を並べる1分7秒台後半のラップタイムで周回を重ねていきました。そのほか、#10 塚越選手は9番手、#64 中嶋選手は11番手、#41 カーティケヤン選手は12番手、#34 小暮選手は13番手、#65 バゲット選手は18番手を走行しました。

 チェッカーフラッグ直前になると、燃料切れとなってペースダウンを強いられるドライバーが現れました。これはピットストップの時間を短縮するために給油量をギリギリまで減らしたことが原因でした。しかし、Hondaの各ドライバーは最後まで安定したペースで走りきり、#16 山本選手は2位、#40 野尻選手が3位でフィニッシュし、それぞれ表彰台を獲得しました。さらに#10 塚越選手は9位、レース終盤にばん回を図った#34 小暮選手は11位、#64 中嶋選手が12位、#41 カーティケヤン選手は13位、そして#65 バゲット選手が18位で完走を果たしました。

 最終戦の鈴鹿ラウンドは11月7日(土)、8日(日)に開催されます。

コメント
佐伯昌浩|「HR-414E」開発責任者
「山本選手も野尻選手も素早いスタートダッシュを決め、そろって表彰台を獲得してくれました。2人がピットストップしたタイミングは大きく分かれましたが、いずれもできるだけ前方が開けた状態で周回を重ねる作戦を採り、今回はこれが功を奏しました。また、前戦のオートポリスから燃費性能の改善に取り組んできました。今回はこれがピット時間の短縮につながり、山本選手が2位へと躍進する要因の一つになりました。前日の予選はやや残念な結果に終わりましたが、今日のレースについてはまずまず満足しています。ただし、今シーズンはまだ優勝がないので、2レース制で行われる最終戦は2連勝を目標に挑みます。引き続きHondaに熱い声援をお送りくださいますよう、お願い申し上げます」

山本尚貴選手(2位 #16 TEAM 無限)
「昨日の練習走行で少しつまずいてしまった部分があり、もう少し速いテンポでいいマシンに仕上げることができればよかったという悔いも少しあります。予選で2列目のグリッドを手に入れて、課題だったスタートを決めたことが今回の2位につながりました。優勝することはできませんでしたが、チャンピオンを獲得した2013年から表彰台に上がったことは1度もなかったですし、速さがありながら結果に結びつけることができなかったので、最終戦につながる1戦になったと思います。次戦の最終戦・鈴鹿では、チャンピオンシップを争っているドライバーたちに“山本は厄介だな”と思われる存在になって、かき乱したいと思います」

野尻智紀選手(3位 #40 DOCOMO TEAM DANDELION RACING)
「昨日のQ1での自身のミスが流れを狂わせてしまったと思っており、それが悔やまれます。もしそこで違った予選ができていたら、今日のペースをみると、もう少し上位で戦えた可能性があったと思っています。ただ、最後までプッシュして表彰台に上がれたことはいいことですし、最終戦では表彰台の一番上に立てるようにがんばります」

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