TOCHIGI Le Beausse Motorsports
SUPER FJ
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ついに来た、久保凛太郎が初優勝!
長谷川優太も3戦連続入賞を果たす。
スーパーFJもてぎ選手権第3戦
ツインリンクもてぎ(4.801km)
スーパーFJもてぎ選手権第3戦が、5月12日(日)に栃木県・ツインリンクもてぎで開催された。2戦連続で2位の久保凛太郎、そして開幕戦を4位、第2戦を8位と連続入賞を果たしている長谷川優太のふたりは、それぞれ目標を優勝、表彰台に定め今回のレースに挑んだ。
予選
5月12日(日)
天候/曇り コース状況/ドライ
今回は全日本F3やGTアジアと併せて行われた、スーパーFJもてぎ選手権第3戦。予選、決勝を日曜日に行う1Dayレースとして開催された。事前の練習走行は金曜日に1回、土曜日に1回、30分ずつ行われ、しかも土曜日の練習走行は雨に見舞われたが、久保も長谷川も本格的なウェットコンディションでスーパーFJを走らせるのは、これが初めて。貴重な練習の機会を得ることになった。
予選ではその成果をと思われたが、直前までの予報に反して天候に恵まれ、路面は完全にドライ。しかも、この時期としては気温、路面温度も高めだったこともあり、タイヤのウォームアップもそこそこに、さっそくアタックが開始された。久保はいきなり2分4秒台に入れると、3周目には早くも3秒台に突入。その後もタイムを縮め続け、7周目にはベストタイムの3秒373をマークする。続く1周をクールダウンに充てて、最後の2周に勝負をかけたものの、高い路面温度に対してタイヤはピークが過ぎており、2番手から決勝レースに挑むこととなった。
長谷川は3周目には5秒台に入れアタックを続け、毎周少しずつタイムを刻んでいく。9周目にベストタイムとなる5秒126を記し、最後の1周にタイムアップを狙い攻め続けたが、久保と同じくタイヤの状態は厳しく、決勝レースには9番手から挑むこととなった。
決勝
5月12日(日)
天候/晴れ コース状況/ドライ
決勝レースもまた予選同様、コンディションに恵まれ、爽やかな青空の下で行われることになった。フロントローイン側のグリッドに並んだ久保は、好スタートを切って1コーナーにはアウト側からアプローチ。ここではトップをかわすことはできなかったものの、並走する格好でコーナーをひとつひとつクリアしていき、そして4コーナーでついにトップに浮上する。S字コーナーでいったんは抜き返されるものの、まったく遅れを取ることなく続いていき、スリップストリームから抜け出した90度コーナーで再び前に出る。
オープニングラップを終えた段階では、後続車両がぴたりと食らいついていたが、2周目になるとその差がコンマ7秒に拡大するも、まだ予断は許されない状態。3周目には差が詰められテールトゥノーズの状態で久保との一騎打ちの様相となるが、4周目の90度コーナーでのブレーキング競争で相手がオーバーラン。これで2秒のリードを稼ぐこととなり、一気にスパート。その後は後続で激しいバトルが繰り広げられる中、ベストタイムを刻みながら徐々に差を広げ、最後は4秒もの大差をつけてフィニッシュ。久保が嬉しい初優勝を飾ることとなった。
一方、長谷川は絶好のスタートを決めると3コーナーまでに3台をパスするも、4コーナー出口で並走状態から相手に寄せられてコースをはずしオーバーランし、ひとつ順位を落として10番手から前を負う展開。1周目の混乱の中で、その集団の先頭についた車両のペースが遅いために、その後は抜きつ抜かれつの混戦状態。
2周目に1台をかわすも、その直後2台に抜き返されてしまう中、前車2台が絡むかたちでスピンするのをかわすと、5周目には10番手に戻して、さらに順位を上げていこうとするが、前の車両のブロックが厳しく、なかなか前に出ることができないばかりか、その前の集団からは引き離されてしまう。6周目に遅い前車をパスし9番手に浮上。ペースも一気に秒上げ毎周ベストタイムを刻みながら、終盤は予選と遜色のないタイムで追い上げたが、そのまま9位でチェッカー。苦しい展開のレースながら3戦連続の入賞を果たした。
チーム監督 坪松唯夫
レースウィークに設けられたテスト走行が極端に少なく天候も不安定だったため、ドライバーにとっては何も試すことが出来ないまま予選を迎えることになってしまった。久保の予選でのタイムには課題が残るが、決勝では混戦の中でも落ち着いてレースが出来ていたと思う。長谷川はタイムが上がって来るまでに時間が掛かっているので予選も決勝も苦労している。ふたりのドライバーとも、これから熱くなる路面を攻略するためには、1周のアタックでタイムを出せるよう集中力を高める必要がある。
嵯峨宏紀
今回は夕方のレーススタートということで、路面温度が下がることからスタート前のタイヤの温め方についてアドバイスをしました。久保は上手く実践出来たことでスタートの攻防を制し、その後は落ち着いたレース運びが出来たことで勝利につながったと思います。長谷川はスタートの動きだしは良かったのですが、その後のポジショニングが悪く課題の残るレースでした。2人ともまだまだレースペースは伸びしろがあるので、これからも切磋琢磨して頑張って欲しいと思います。
久保凛太郎
スタートは良かったのですが、前に出ても途中で追いつかれたりして苦しい展開になったので、序盤の展開は反省しています。争っていた車両がいなくなったり、後ろの方でバトルしてくれていたりしたので、その後はペースアップして引き離すことができて、勝ててホッとしています。今後はもっとアベレージそのものを上げて他車との差を付けないといけないと思っています。今までカートでも大きなレースでは勝ったことがなかったので、素直に嬉しいです。でも集団でしか走ったことがなかった僕にとってトップで逃げたりスパートをかけたりレースをコントロールしたりなどの経験がないので、また一つずつ考えて勉強していきたいと思っています。
長谷川優太
3戦目ということで、表彰台を狙い挑んだのですが、トップグループには追いつくことはできませんでした。レースでの駆け引きも自信があっただけに、レース中にどうすることもできずに悔しい展開になってしまいました。これも予選でもっとタイムを上げて前のグリッドからスタートしなければならないという予選の重要性をあらためて実感しました。次戦は、もっとタイムを上げ、レースでも表彰台を狙えるような速さと強い精神力を身に付けて挑みたいと思います。