2012.08.06
PN3クラスでWRX STIを駆る
山野直也がチャンピオンを確定
全日本ジムカーナ選手権
チャンピオン獲得に向け激しい戦いが続く全日本ジムカーナ選手権は、8月最初の週末に仙台ハイランドで第6戦を迎えました。SUBARUファン注目のPN3クラス山野直也は、第2戦からの4連勝でチャンピオン獲得に王手をかけこのイベントに挑みました。
第6戦が開催されたのは、レーシングコースです。ピットロードの出口からスタートして、第1コーナーを下りきり180度ターン、そしてホームストレート上には何本ものパイロンが置かれ連続するターンセクションが設定されました。このコース設定に直也は、「前半の高速セクションは、レースで何回も走っているし得意。後半のホームストレートに置かれたテクニカルセクションは、ライバルの岡野(博史)さんが得意とするところなので前半でタイムを稼ぎたい」と語りました。ライバルの岡野は、周囲から「パイロンマスター」と呼ばれているベテランドライバーです。その前評判通り、岡野は、それまで1分17秒台だったトップタイムを一気に1.5秒以上更新、1分16秒361でトップに立ちます。しかし、PN3クラス最後の走者となるWRX STIの直也は1分16秒080で岡野を逆転。「実は前半の高速セクションではなく、後半のテクニカルの方が速かったんですよ」と直也はその時嬉しそうに話しました。
2本目に入ると路面温度は60℃を超え、トップタイムが更新されづらい状況になります。結局岡野は、パイロンタッチに終わり、ここで直也の5連勝が決まりました。「2シーズンぶりのタイトルを一番乗りで確定することができました。始めて全日本チャンピオン獲得したのがWRX STI、そして今回も同じ車種で獲ることができて本当に嬉しいです。今シーズンは第2戦から新しいタイヤを選んで、ポテンシャルのアップを図れました。敏速に対応してくれたスタッフたちに感謝したいですね」と直也。今回はPN2クラスで5位という悔しい結果に終わった兄の哲也でしたが、弟のチャンピオン確定を自分の事のように話してくれました。「チームドライビングマジックの監督としては、今シーズンは直也を安心して見ていられるようになりましたね。始めてチャンピオンを獲った時は、PN3クラスが始まったばかりで今ほどのハイレベルではありませんでしたが、岡野さんがPN3に移って来ると聞いて、直也に本物の戦いをして欲しいと思っていました。ランサーの岡野さんに勝つということは、本当に凄いことだからね。今日のターンセクションの直也の走りは、操舵の与え方や旋回軸の取り方すべてが勝っていました」と祝福。一方直也は、「次戦のもてぎでは満点チャンピオン(有効戦数すべて優勝)を目指して頑張ります」と語っています。