TOCHIGI Le Beausse Motorsports
SUPER FORMULA
http://www.lebeausset-motorsports.com
波乱連発のSUGOをしっかり走り抜き、
初のシングルとなる9位でフィニッシュ!
全日本選手権スーパーフォーミュラ第6戦スポーツランドSUGO(3.704km)
『とちぎル・ボーセモータースポーツ』が挑む、国内最高峰カテゴリー、全日本選手権スーパーフォーミュラシリーズ第6戦が、スポーツランドSUGO(宮城県)を舞台に、9月28?29日に開催された。
サーキットは、アップダウンに富み、2本のストレートを挟んで高速から低速までバランス良くコーナーを配したテクニカルレイアウト。季節は真夏から初秋へと移り、マシンには、さらにこのコンディションに合わせたセッティングを施し、本戦に向けて万全の体制でこのレースへと臨んだ。
予選
9月28日(土)
天候/晴れ コース状況/ ドライ
このレースウィークには「スーパーフォーミュラスマイル・キッズatみやぎ」が9月26日(木)に行われ、嵯峨はエンジニアとともに、岩沼市立岩沼小学校と仙台市立中山小学校を訪問。講師として、モータースポーツに限らず自動車の魅力を小学生たちに説くこととなった。マシン展示もあり、エンジン始動の際には歓声を上げる生徒たち。何より真剣に目を輝かせて話を聞く生徒たちからは、逆にフレッシュなパワーを授かることとなった。
土曜日の午前に行われたフリー走行では走り始めの路面は非常に滑りやすかったものの、周回を重ねるごと、そしてピットに戻ってコンディションの向上に合わせてセットアップを進めるごと、順調にタイムアップ。締めとなる、ラスト2周では1分7秒台を連発。最後に7秒352をマークして、Q2進出圏内の14番手でセッションを終えることになった。
ドライバー、チームともに確かな手応えを得て挑んだ予選。SUGOは1周が約3.7kmと短く、また温度が予想どおり低かったこともあり、ニュータイヤを装着してのウォーミングアップは普段よりも入念に行われ、アタックは3周目から開始。
すぐに8秒台に入れると、次周も8秒台となる。コースコンディションは刻々と変わっており、いったんピットに戻り、残り5分を切ったところで、2セット目のニュータイヤでラストアタックに。3周目に7秒821をマークし、Q2進出の14番手とのタイム差はコンマ2秒とあと僅か。決勝レースには8列目、17番手からスタートを切ることとなった。
決勝
9月29日(日)
天候/曇り コース状況/ドライ
日曜日早朝のフリー走行は、1周目にマークしたタイムが全体のベスト。もちろん、2周目以降それぞれタイムを縮めていったとはいえ、それだけドライバーが自信を持って、そしてマシンを信頼して走り、次の周には10秒台に入れ、4周したところでピットイン。決勝を想定したタイヤ交換と給油作業のピットストップシュミレーションを行い、コースに復帰すると9秒台の安定したラップを続ける。
2回目のピットシュミレーションを行いコースに送り出すと終了間際に8秒784を記録。決勝レース想定の燃料を搭載してのセットで9番手につけたこともあり、フリー走行で得ていた自信をさらに確たるものとした。
スタート進行と合わせて行われる8分間のウォームアップでは、ブレーキローターへの熱入れ、そしてニュータイヤのスクラブを行い、準備を万全に整える。そして迎えた決勝レースのスタート。前方でエンジンストールした車両がありひとつ順位を上げ、さらに2周目の1コーナーでの先行車両のスピンによって15番手に。前を走る車両とコンマ差とあって、まだまだポジションアップは可能だと思われた。
ところが4周目のSPコーナーでコースアウトした車両があり、3周に渡ってセーフティカー(SC)がコースイン。このタイミングで給油を行った車両があったことから、3ポジションアップを果たす。
そしてSCランが終了したのも束の間、今度は1コーナーでコースアウトした車両が。まだレースは8周を終えたに過ぎないが、二度もSCランがあれば燃費が稼げるため、残り60周を走れるとピットは判断。マシンを呼び戻して給油を早々と行うこととする。
その間、ステイアウトした車両はわずか3台。素早いピットワークにも後押しされて、13番手へと浮上する。その後、先行する車両をコンマ差で追いかけるが、後方からの激しい追い上げの中、その追撃を凌ぎつつも、前車へのプレッシャーを掛け、逆転の機会を窺い続ける。
そんな矢先の26周目、またしてもSPコーナーでクラッシュ車両が。三度目のSCランの間に先のステイアウト車両が揃ってピットに戻り、そのうち1台の前に入ることに成功。レースは中盤にさしかかっても随所でバトルが展開され接触やコースアウトが続出。37周目には11番手となり、48周目には1台の先行を許すも、波乱の展開が続く中、嵯峨はクレバーな走行で前を追う。56周目に再び11番手に戻すと、58周目にはついに9番手に浮上。
さらに60周目には四度目のSCランが実施される。再開はラスト5周。異様なまでのスローペースでのリスタートに混乱があり、それまでも前方を遮っていたバックマーカーに前車が接触。飛んだウィングが当たるハプニングで、マシンの一部が損傷するが幸いに大きな影響はなく走り続け、最後のポジションアップを目指すも、入賞まであと一歩の9位でのフィニッシュ。
この結果はスーパーフォーミュラにおけるベストリザルト。残るレースは鈴鹿サーキットでの最終戦だけとなったが、ドライバーもチームも上昇ムードにあるだけに、今年1年間の集大成とすべく挑む。
チーム監督 坪松唯夫コメント
レースウィーク全体を通して路面のグリップが悪くタイヤには厳しいとい感じていた。年々路面のグリップは下がっているがクルマのスピードは上がり危険度が高まっている。その中でもチームは安定して攻められるクルマを用意し、ドライバーも攻めどころを掴んだ中で良いレースをしてくれた。ポイント獲得まであと一歩だったが、その結果以上にクルマとドライバーのコンビネーションも良くなっているので次の鈴鹿が楽しみでならない
Driver 嵯峨宏紀コメント
いつものSUGOらしいというか、非常に荒れた展開でセーフティカーが4回も出て、非常に稀なレースだったというのが第一印象ですね。何度もリスタートのタイミングがあったけれど、ミスすることもなく、68周を走り切ることができました。ドライバーとしてもチームとしても初めてシングルフィニッシュすることができたので、また一歩前進することができました。レースウィークを通じての流れも悪くなくて、中団あわよくばトップの方まで見えるような状況を作ることができたので、そういう意味でも良かったなと思います。最終戦に向けてポジティブな内容もできたので、これを機にもう一度、同じようないいレースをしたいと思います。
