スーパーフォーミュラに参戦しているKYGNUS SUNOCO Team LeMansは11日、お台場MEGA WEBでファンミーティングを開催し、今季からチームに加入した小林可夢偉と、チームメイトの平川亮がファンの前で意気込みなどを語った。
KYGNUS SUNOCO Team LeMansは今季のスーパーフォーミュラで、昨年に引き続き平川亮を起用するとともに、2003年のフォーミュラトヨタ以来、実に12年ぶりに国内レースに参戦することになった可夢偉を起用。今回のファンミーティングにあたっては、会場前方での観覧及びサイン会参加のための整理券も先着200名で用意されていたが、開始を前に配布終了となるなど関心の高さを伺わせた。
13時からのイベントでは、チームの土沼広芳監督から、7号車に平川、そして8号車に可夢偉という体制が改めて発表。その後、会場後方からチームウェアを着た可夢偉と平川が姿を見せると、集まったファンは一斉にカメラを構えシャッターを切っていた。
1月30日に行われたトヨタのモータースポーツ活動発表会は欠席となった可夢偉だが、この日は集まったファンを前に「スーパーフォーミュラはドライバーが戦える場でもあると思うので、そういう場を盛り上げることはすごく大切だと思いますし、日本のモータースポーツが大きく変わるチャンスは今なのかなと思って乗ることを決めました」と自らの口で参戦の経緯を語った。
また、チームメイトの平川も「(可夢偉の活躍を)テレビでも拝見していましたし、アグレッシブでカッコいい走りをするので、僕も憧れていました。そんな選手とチームメイトとして1年間戦えるのはすごく楽しみです」と可夢偉の加入を歓迎した。
可夢偉は、昨年末岡山国際サーキットで行われたスーパーフォーミュラのテストでもKYGNUS SUNOCO Team LeMansのマシンをドライブし、2日間ともに総合トップタイムをマークしている。ただし、今季に向けてのいちばんの課題は「(練習走行で)1時間しか走れるチャンスがない中で、いかにコースに慣れるかという部分」だと明かした。
今季に向けては「もちろん、する仕事はいつも通りひとつしかないので、ドライバーとしてレースに勝つことを全力でやるのがいちばん大切だと思います」と可夢偉。とはいえ、今回の国内レース復帰にはもうひとつ大きな理由があるという。
「今年日本に復帰した理由として、スーパーフォーミュラや日本のモータースポーツを、ぜひ現場で見てほしいなという気持ちがあります。ぜひ現場に見に来てもらい、『来てよかったな』と思ってもらえるようなレースにすることもひとつの目標です。時間があればぜひ現場に来て応援をよろしくお願いします」と、サーキットでの応援を呼びかけた。
一方、今年で国内トップフォーミュラ3年目となる平川はトークショーの中で、可夢偉が課題として挙げた各コースの走り方について「僕はあまり隠さないですが、できるならやってみてください、という感じです」と、冗談めかしながらも闘志をにじませた。とはいえ、あくまで「ライバルは自分です」と語り「自分に打ち克つのが目標ですね」とシリーズ初勝利向けた意気込みを見せた。
トークショー終了後は、参加者全員での記念撮影が行われるとともに、サイン会とフォトセッションも実施。イベントは盛況のうちに幕を閉じた。