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投稿日: 2009.03.30 00:00
更新日: 2018.02.15 12:37

【アンリミテッド】TEAM 5ZIGEN NSX シェイクダウン直後のPP獲得劇!! 決勝も長丁場を走りぬき、開幕戦は2位フィニッシュ


TEAM 5ZIGEN NSX シェイクダウン直後のPP獲得劇!! 
決勝も長丁場を走りぬき、開幕戦は2位フィニッシュ

ツインリンクもてぎを舞台に幕を開けた2009年スーパー耐久シリーズ。
TEAM 5ZIGENは、急遽用意したHONDA NSXに吉本大樹、平中克幸、松浦孝亮という、ヨーロッパ、日本、アメリカの各トップフォーミュラ参戦経験者を揃え、各方面からの大きな注目を集めての参戦となったものの、参戦決定から開幕まではわずかな準備期間しかなく、マシンをシェイクダン出来たのはレースウィーク直前の金曜日。それも金曜最後のスポーツ走行枠で吉本のドライブによりマシンの簡単なチェックを行ったのみで、「組みあがったマシンを少し転がしただけ。ブレーキバランスにも問題があってコントロールすることすら難しかった。レースセットも何もないところからのスタート」という状態でシーズンの開幕を迎えることとなった。

今年のスーパー耐久シリーズではシリーズ全8戦中5戦で予選と決勝を日曜日に行う1dayイベントスケジュールが採用される事となり、今回の開幕戦もその「1day開催」。そのため土曜日に行われたのは練習走行と公開車検のみ。前日金曜日にマシンのシェイクダウンを終えたばかりのTEAM 5ZIGEN陣営にとっては、この日が初の本格的な走行となった。

そして迎えた練習走行。前日のシェイクダウンで抱えていたブレーキバランスの問題もこの日は改善され、3本行われた練習走行で3選手はそれぞれ順調に周回を重ねていく。途中、平中選手はニュータイヤでのアタック、その後を引き継いだ吉本がレースに向けセッティングを詰めていく等、翌日からの予選~決勝に向け「マシンの良いところ、悪いところもすこしづつ見えてきた(吉本大樹)」という状態でこの日の走行を終えることとなった。

明けて翌日日曜日。「前日の練習走行ではアンダーステアがきつかった」為、急遽仕入れたパーツで対策を施し挑んだ公式予選。公式予選は「Aドライバー」と「Bドライバー」の合算タイムで争われ、どちらか一人のタイムが伸びなくてもそれが結果に影響してくる。しかしTEAM 5ZIGENは、まずAドライバー予選で平中選手が2’04”417をマークすると、次に行われたBドライバー予選で「僕はここまでの走行でアタックを一切していなかったので、どれくらいタイムを上げていけるか不安でしたが、良いタイムが出せて良かった」という吉本が2’03”482をマーク。これによりTEAM 5ZIGEN NSXは予選をクラストップで通過し午後に行われる決勝を迎えることとなった。

迎えた開幕戦決勝のスタート。まずスタートのステアリングを握ったのは平中選手。しかしTEAM 5ZIGEN NSXは準備期間の短さからこの決勝に向けてのテストがほとんど出来なった事も影響し、燃料を積んだマシンでのグリップレベルが上がらずポジションダウン、一時は5番手近辺までポジションを落とす事になってしまう。それでも平中選手はその後3番手にまでポジションを盛り返し、松浦選手にドライバーチェンジ。するとTEAM 5ZIGEN陣営はピットでの作業時間を短縮するためにタイヤの交換は行わず松浦選手をコースへと送りだす。しかしこのタイヤ無交換の作戦がうまく機能しなかった事に加え、ギアにも不調を抱えだした松浦選手は中々ペースを上げることが出来ず。結局わずか14周の走行で予定よりも早めにピットイン、リアのタイヤだけを交換し、吉本にステアリングを託すこととなった。

ギアに不調を抱え出したマシンに、前後で摩耗状況の異なるタイヤを履いてコースへと入った吉本大樹。その吉本は、この時点でトップのマシン、3位のマシンとは大きなギャップがあったものの、ペースを保つためにマシンのバランスを整えようと、一度も交換していないフロントタイヤをいたわりながらリアタイヤを重点的に使って走行。さらにリアタイヤのグリップレベルを傷んだフロントに近づけるため「わざとリアタイヤだけをダートに落とす」等の工夫もしながらの走行を続け、同時に傷んだギアをいたわりながらコンスタントなペースを保ち周回を重ねていく。その後も最後までペースを落とすことなくゴールまでマシンを運んだ吉本は、最終的にクラス2番手でのチェッカーフラッグを受けることとなった。

参戦決定からかなりの短期間で今回の開幕戦を迎えたTEAM 5ZIGEN。それでも金曜日のシェイクダウンからわずか2日たらずの走行でいきなり予選PPを獲得、決勝でも2位に入る等、国内トップクラスのレーシングチームとしての実力は見せており、5月10日に行われる第2戦SUGOでは更なる活躍が期待される。

【吉本大樹コメント】

チームは慌ただしく参戦が決まってギリギリでマシンを整備してここ(茂木)までもってきたので、走り始めはセットがどうなのか、どんなパーツが入っているのかすら分からない状態でした。そんなスタートから、予選までにセットを少しづつ変更しクラスポールも取れましたし、面目は保てたと思います。ただ、決勝は遅すぎますね。ライバルにかなりおいていかれてしまっています。戦略面でももっと色々考えなければならないですね。それでもゼロの状態から1週間ちょっとでの結果と考えればポジティブにとらえて良いと思ます。次のレースまではたんまり時間があるので次に向けて色々詰めていきます!
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