プレスインフォメーション\t2009年9月13日
ポルシェ カレラカップ ジャパン 2009 第8戦 (富士) レースレポート
ポルシェ ジャパン株式会社(本社:東京都目黒区 代表取締役社長:黒坂 登志明)とポルシェ カレラ カップ ジャパン (PCCJ) 委員会は、ポルシェ カレラカップ ジャパン 2009年シリーズ 第8戦 決勝を、2009年9月13日(日) 富士スピードウェイ(静岡県)にて開催いたしました。
天候:晴 気温:25℃ 路面温度:31℃
朝から快晴に恵まれ、まさにレース観戦日和となったポルシェ カレラカップ ジャパン(以下PCCJ)2009シリーズ第8戦。SUPER GTのサポートレースということで、ダミーグリッド上には多くの観客が集まり、これから始まる決勝レースを前に賑わいを見せている。また気温は25度決して高くはないものの、路面からの照り返しでやや汗ばむほどの陽気。さらに路面温度は31度とレースを戦うには良好なコンディションとなった。
昨日は雨の予選、しかも微妙な路面状況いうこともあって、上位の顔ぶれがいつもと若干違うスターティンググリッドではあるものの、全17台のマシンの先頭には、オレンジに光り輝く#8清水康弘(A)のマシンが帰ってきた。そして1周のフォーメーションラップの後、再びグリッドに整列したマシンは、レッドシグナルの消灯とともに一気にその隊列が崩れ、15周に渡る決勝レースの幕が下ろされた。
ここで最高のスタートを決めたのは4番グリッドの#88塙翔(A)だ。#88塙(A)は1コーナーまで長い富士のストレートを活かして、ポールポジションの#8清水(A)をも抜き去り、トップに躍り出る。また1コーナーの進入では、何とクラスAのチャンピオンを争う#8清水(A)と#92中村嘉宏(A)が接触。#8清水(A)はそのままレースを続けたものの、左フロントのラジエターを破損してしまった#92中村(A)は、ピットに入りそのまま痛恨のリタイヤを喫してしまう。さらに#15神取彦一郎(A)と#21一ツ山康(B)も1コーナー立ち上がりで接触し、ホイールを破損した#21一ツ山(B)もその場でレースを終えるなど、第8戦の決勝レースは序盤から波乱の展開となった。
スタートで見事トップを奪取した#88塙(A)は、その背後を#8清水(A)に脅かされながらも、何とかポジションを守り続ける。しかし5周目のダンロップコーナーで、8清水(A)にインを突かれ2番手にダウンしてしまう。すぐさま離されるかと思われた#88塙(A)だったが、「ペースが掴みづらかったので、いったん後ろに下がって様子を見ようと思った」との言葉通り、#8清水(A)の背後にピッタリと喰らいつき、毎周に渡りお互いがトップタイムをたたき出すなど2台によるマッチレースを繰り広げた。
一方スタートの混乱をうまく潜り抜けたパイロットらは、#6中山良明(A)を先頭に6台のマシンにより激しい4番手争いを展開。そのなかで気迫あふれる走りを披露していたのは、前日の予選で大失敗を喫し、16番手グリッドとなってしまった#55水谷晃(B)だ。#55水谷(B)はスタート直後から一気に順位を上げ、5周目の1コーナーでは前を行く#5高見沢一吉(B)を、コカコーラコーナーのアウト側から押さえ込む見事なオーバーテイクを見せ、ついにクラスBトップまで上り詰めた。
注目のトップ争いのほうは、#8清水(A)が#88塙(A)の追い上げを最後まで抑え、トップでチェッカー。#92中村(A)がノーポイントに終わったことで、再びポイントランキングトップの座を奪い返すとともに、その差を14ポイントと大きなアドバンテージを築いた。「1コーナーの接触でアライメントが狂ったみたいで、マシンのコントロールが難しかったですけど、何とか勝つことができました。これでまたトップに立てましたが、まだまだ気を引き締めていきます」と、#8清水の気持ちはすでに次の戦いに向かっているようだ。その後方にはスタートから終始単独3位を走り続けた#9小林賢二(A)が入り、第3戦以来のうれしいポディウムフィニッシュ。「体調管理をきちんとしたのが良かったです。最後まで気を抜かずに走りきることができました」と、喜びの表情を見せていた。
またクラスBでは、見事な12台抜きを披露してくれた#55水谷(B)が制し、2位には終盤#5高見沢(B)をかわした#16マイケル・キム(B)が入った。「最悪の予選から一転、いいレースができました。日頃の努力が実った感じです」と最高の笑みを浮かべていた#55水谷(B)に対し、「スタート直後の混乱に巻き込まれなかったのが良かったです。でもできれば優勝したかったですね」と2位の#16マイケルは苦しいレースを振り返っていた。一方#5高見沢(B)も、スタートを失敗してしまったのが痛かったですね。でもレースは楽しめました」と、3位の結果にも満足げであった。
クラスAでは#8清水(A)が再びランキングトップへと返り咲き、しかも#92中村(A)のリタイヤによって、シリーズチャンピオン争いが一気に有利に。そしてクラスBでは#55水谷(B)が、ポイントリーダーの#16マイケルとの差を4ポイントに縮めるなど、A、Bのチャンピオン争いが大きく変わったPCCJ第8戦。次はいよいよF1日本グランプリの鈴鹿ラウンド。最後の連戦で、今シーズンのすべてが決定する。
■第8戦 決勝結果
Pos.\tCar#\tDriver\tClass\tCar Name\tGap
1\t8\t清水 康弘\tA\tART TASTE CUP\t26'51.722
2\t88\t塙 翔\tA\tGARMIN PORSCHE\t0.650
3\t9\t小林 賢二\tA\tこばやし歯科・坂東ポルシェ\t27.154
4\t55\t水谷 晃\tB\tDIRECTION997DRP\t36.805
5\t16\tMichael Kim\tB\tMetavision DRP\t39.069
6\t6\t中山 良明\tA\tDRP 997 CUP\t40.547
7\t5\t高見沢 一吉\tB\t高見沢整骨院OSSOポルシェ\t41.194
8\t38\t浜野 彰彦\tB\tテクニカルメイトGT3 Cup\t41.722
9\t13\t吉田 基良\tA\tPROVA-ENG997CUP\t41.912
10\t7\t海宝 善昭\tB\tアーテック タカラ樹脂 GT3\t53.043
11\t3\t世戸 竜児\tA\tアリコ・インタークルーGT3\t53.728
12\t54\t天本 昌呉\tB\tBABIE'S 997 DRP\t56.305
13\t10\t石原 将光\tB\tダイヤマンゴーポルシェ\t1'39.823
以上完走\t
15\t神取 彦一郎\tA\tパワーステーション KRM\t13Laps
2\t桜井 澄夫\tB\tアーテック GT-3\t13Laps
92\t中村 嘉宏\tA\tPROMODET 997CUP\t14Laps
21\t一ツ山 康\tB\tHitotsuyama GT3
