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投稿日: 2009.05.09 00:00
更新日: 2018.02.15 13:08

【HDX】2009文部科学大臣杯HDXシリーズ第1戦 富士スピードウェイ


2009 文部科学大臣杯HDXシリーズ
第1戦
富士スピードウェイ

5月3日(日)

 富士山がはっきりと見えるゴールデンウィークの一日、2009年のハンドドライブクロスシリーズが開幕した。

 今シーズンの開幕は富士スピードウェイ。雪を冠った富士山からの風は冷たいが、天気は曇り時々晴れで絶好の競技日和だ。今シーズンは世界不況の影響を受け、レースイベントの日数が短縮されるケースが多い。SUPER GTも今年は2日間の開催となり、HDXは午前8時25分から第1回の走行が行われる。このため、参加者は6時のゲートオープンを待ちかねるように集合し、走行の準備に余念が無い。今回の参加者は18台。広島から参加の常連・藤井選手は他の競技会出場のため、このGWに富士-広島間を2回往復しての参加。また一ヶ月前に13歳になったばかり、身長148㎝の山田選手はカートのジュニアチャンピオンながら、初めてのHDXに多少の戸惑いを見せる。

 定刻に始まったタイムアタックは、横堀選手が抜きん出て速くトップタイムを維持し続け、そのままPPを獲得、2番手・3番手は、常連の外山選手・伊藤選手となった。昨年のチャンピオン・生方選手は当初下位に沈んでいて心配されたが、終盤に復調して6番手につけた。正午前、ピットロードに多くの観客が詰め掛けるピットウォークの時間帯、今回のHDX決勝となる走行第2回が行われた。きれいに2列に並んでローリングスタートをした各車は、朝の走行から速い横堀選手が一団から抜け出し、これに外山選手ら後続が続く展開。野口・森谷選手が脱落する一方で、生方選手がトップ争いに食い込み、朝方、エンジントラブルのために走れなかった藤井選手が最後方から追い上げてくる。

 トップ3台の第1集団、4位争いの第2集団、その後方のグループなど、いくつかの集団に分かれての激しいバトルは、最終5ラップまで繰り広げられ、横堀選手がPPから順当に優勝し、2位に外山選手、3位には生方選手が入ることとなった。また、今回から協会理事の土屋武士選手が競技中の公正なジャッジのため、決勝走行中はレース管制室にオブザーバーとして詰めることとなった。現役のドライバーのアドバイスを得て、今シーズンからレース中のトラブル減少が期待される。

 競技終了後、本コース上で行われた表彰式では、大会組織委員・田代昭男氏がプレゼンターとなって上位3名にトロフィーとシャンパンが授与され、グランドスタンドの観衆から大きな拍手が送られた。2009年ハンドドライブクロスシリーズが、現在のような経済状況下で開催できたのは、ご協賛・ご協力いただいている皆様のお力の賜物と思っております。障害を持った競技者にとって、HDXは唯一のメジャーなモータースポーツという位置づけになってまいりました。現在のような環境の中で、この競技の火を絶やさないようにとご協賛をいただいたスポンサー各社、また今回のように時間の余裕が無い中でHDXの競技時間を組み込んでくださったサーキットに心から感謝を申し上げたいと思います。どうも、ありがとうございました。


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