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スーパーGTニュース

投稿日: 2009.03.09 00:00
更新日: 2018.02.15 12:21

【LEXUS TEAM SARD】DUNLOP SARD SC430 岡山GTA合同テストで総合10番手


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LEXUS TEAM SARD RACE REPORT
DUNLOP SARD SC430
岡山GTA合同テストで総合10番手

岡山GTA合同テスト(3/7~8)
岡山国際サーキット(1周3.703km)

 3月7日(土)~8日(日)岡山国際サーキット(岡山県)にて、今シーズン参加を表明しているエントラントが一同に会する開幕前の合同テストが行われ、LEXUS TEAM SARDの「DUNLOP SARD SC430」は、初日は1分26秒185の10番手タイム。2日目は1分26秒151の9番手タイムとなり、2日間の総合では10番手となった。今季はテスト機会が減った上、レースウィークの金曜練習走行も無い中で、開幕戦を控えテストメニューが目白押し。タイヤ評価テストを中心に着実に有益なデータ収集を行ったDUNLOP SARD SC430。新ドライバーコンビに期待がかかる注目の開幕戦、SUPER GT第1戦「OKAYAMA GT 300km RACE」は、3月21日(土)~22日(日)に開催される。

GTA合同テスト
■7日(土)
 今季はチーム名を「LEXUS TEAM SARD」と変更。ドライバーには引き続きアンドレ・クートに加え、上り調子の若武者・平手晃平を擁して気持ちも新たに臨む2009年シーズン。そのシーズンの行方を占う今季最初の合同テストが、まだ肌寒い岡山国際サーキットで行われた。持ち込んだクルマはまだカラーリング前で、ボディカウルは漆黒のカーボンコンポジットのまま。低く幅広くなったシルエットと相まって精悍さが強調された出で立ち。これまでシェイクダウンを含むテストで好感触を得ているチームは、開幕前最終仕上げと言える重要なテストに様々なテストメニューを持ち込んでいる。今季のスタートダッシュを目論むチームにとって他車との相関でどのレベル位置するかを知る上でも大事なテストとなる。

 合同テスト初日午前中は晴れ。気温8度/路面温度13度と冷え込んだ状況で9時30分から最初のセッションが始まった。路面は埃っぽく、まだグリップレベルが低く、まず平手が第1戦で使用するブレーキセットのベディング(慣らし)を実施。その後、セットアップを数周行った後に本格的なテストに移行した。開幕戦に向けたタイヤの評価をする平手のコメントは、経験豊富な評価能力の高さが窺い知れる。これまでのテストでもクルマの状態を的確な表現と細やかさで良いセットアップにエンジニアを導くことが確認されており、今季の重要な戦力アップの要因の1つとしてチームから認められている。感性の走りでどの様な状態でも最善の走りを尽くすドライビングスタイルのアンドレと良い相乗効果を生んで、これまでのテストでもレベルの高い走りを見せているDUNLOP SARD SC430。午前中は56周を走り込み、平手が仕上げまとめたクルマで、アンドレが1分26秒185の6番手と好タイムをマークした。

平手がロングランプログラムを消化
 午後は曇りとなり、気温11度/路面温度23度に。路面状況はようやくラバーグリップがのってきた状態。アンドレが14時からのサーキットサファリを走行後、タイヤ評価に移行した。走る度に上位タイムをマークしていったアンドレ。だが気合いが入り過ぎたか16周目のヘアピン出口でスピンオフ。エンジンを停止してしまい、再始動ならずに牽引でピットまで運ばれる痛恨のトラブル。時間を失ったチームは、決勝での走りを見据えた平手のロングラン走行にテストプログラムを切り替えた。ロングランでは低めの路気温にタイヤ最適作動レンジおよびセットが合わなかったのか、ラップタイムは安定はしているが期待されるアベレージタイムを出せずに伸び悩む結果となった。午後は52周を走行。アンドレの出した1分27秒153で14番手タイムとなった。初日はトータル108周(アンドレ43周、平手65周)を走り、午前午後の2セッション総合で10番手タイムとなった。

■8日(日)
合同テスト2日目は、曇り時々晴れ。気温7度/路面温度9度の中、9時から最初のセッションが始まった。初日に履いたユーズドタイヤのチェック、ニュータイヤでのコンパウンド(ゴム質)チェックやロングラン評価などを中心にプログラムが組まれた。まずは平手がユーズドタイヤのチェックを赤旗中断をはさんで21周チェック。続いてアンドレがニュータイヤの評価を行った。全体的にアンダーステア傾向でまだクルマのセットの改善を進める必要もあったが、テストメニューが目白押しのため優先度の高いものからデータ収集を行っていった。その状況で、すべてのセクタータイムがベストではなかったが50周目に1分26秒151のタイム。アンドレは、まだグリップが不足を訴えるコメントではあったが、まずまずの好タイムとなった。午前中は59周を走行し、1分26秒151の6番手タイムとなった。

 午後のセッションは13時45分のサーキットサファリから開始。気温15度/路面温度25度と上昇する中で、セットアップの確認を行った後に平手がロングランテストを行った。開幕戦の決勝を見据えたタイヤ選択には、少し低い路気温でフロントのアンダーステアとリアのトラクション不足の傾向となったが、平手は混雑するコース状況の中で、うまくタイヤを使って確実にロングランを行った。途中で同じタイヤのまま、アンドレも選択のための評価を行った。セッション最後に平手がニュータイヤのパフォーマンスチェックを行って2日間のテストを終えた。午後はサファリも含め70周を走行し、1分26秒479の8番手タイム。2日目はトータル129周(アンドレ62周、平手67周)を走り、午前午後の2セッション総合で9番手タイムとなった。最終的に2日間で237周を走行。アンドレがマークした1分26秒151の総合10番手タイムとなった。

DUNLOP SARD SC430、着実にデータ収集をこなす
 開幕戦へ向けたタイヤ評価を中心に着実に有益なデータ収集を行ったDUNLOP SARD SC430。良い結果も悪い結果も今後に活かせるデータが数多く揃えることが出来た。走る時間が制約された今シーズンであるが、これらのデータを解析しベストアンサーを見つけ出す根気のいる作業にドライバーやチームスタッフが取りかかる。クルマの素性はすこぶる良く、トレッドが拡がり安定度が増してドライバビリティが向上。アンドレ、平手の双方のドライバーとも良いコンビネーションを既に構築しており、チームの士気も高い。新しいクルマと新しいドライバーコンビに期待がかかる注目の開幕戦、SUPER GT第1戦「OKAYAMA GT 300km RACE」は、3月21日(土)~22日(日)に開催される。

アンドレ・クート
「このテストでは他車と直接の比較はまだ絶対的なものではないから相関的に自分達のこれまでのテストデータから推測するしかないけど本番の開幕戦では非常にタフな戦いになるだろうね。これまでのテストでチームの雰囲気は、新しい良い風が感じられるし、コウヘイともお互い理解して問題なくコミュニケーションは進んでいる。開幕戦から表彰台を狙っていくよ」

平手晃平
「テストでラップタイム比較でなく、コース上で一緒に走った感じでは特にGT-R勢はトルクが太く立ち上がりが速かったですね。我々はこれまでのテストで、ある程度セットやタイヤ選択の方向性は見えていますが、もっとデータを解析していかないといけないでしょうね。これまでのテストで良かった部分を突き詰めて、開幕戦では応援してくれる方々のためにも幸先良い結果を得たいです」


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