全日本選手権スーパーフォーミュラ第3戦の公式予選でトップ3に入ったアンドレア・カルダレッリ(Lenovo TEAM IMPUL)、ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(Lenovo TEAM IMPUL)、中嶋大祐(NAKAJIMA RACING)の3人が、予選の戦いを振り返った。
●アンドレア・カルダレッリ(Lenovo TEAM IMPUL):予選ポールポジション
「今朝の段階でコンディションがトリッキーで、状況が変わりやすいことは分かっていた。クルマはあまり大きな変更はせず、すごく慎重に挑んだよ。クルマの状態はすごく良かったから、予選に向けてすごく自信があった。悪いコンディションの中でも、なんとか頑張ることができた。岡山からチームがすごく頑張ってくれたから、今日は僕とJ-P(デ・オリベイラ)でフロントロウを獲得できて、チームの努力報いることができたと思っているよ」
「練習走行ではスクラブしたウェットタイヤで始め、そのままユーズドのウエットタイヤで予選Q1、Q2に挑むプランだった。セッションの最初は路面の状況が良かったけど、雨が降るのはわかっていたから、とにかく頭の方でタイムを出さなければけないと考えていた。最初からその戦略だったから、タイヤを換えるということはなかった。Q3は暖まったタイヤで行くか、新品タイヤで行くかチームの方からどうする? と聞かれて、勝負だと思って新品タイヤを選んだんだ」
●ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(Lenovo TEAM IMPUL):予選2番手
「アンドレア(カルダレッリ)も言っていたとおり、朝からすごく状況を見るのが難しかったね。5分ごとにコンディションが変わる状況だったので、もしミスをしてしまったらまったく逆の結果になったと思う。だからとても慎重に、基本に忠実なセッティングで進めたんだ。フリープラクティスでトップタイムを出せたし、午後の予選はQ1のときにタイヤの選択ミスをしてしまって、なかなかグリップが取れなくて大変だったけど、なんとか6番手でQ2に上がることができた。Q2でタイヤを変えてからはクルマの状態が良くなったんだ。今日の結果はすごくうれしいけど、明日が大事。チームもすごく頑張ってくれたので明日に向けて頑張りたい」
「今週末はどのみち状況が酷い中で走るということは誰もが覚悟していたと思う。雨が降ったり止んだり、風が吹いたりする状況はわかっていたし、最初からグリップのない路面であることも想定していたからね。誰もがハーフドライ、ハーフウェットという形でレースに臨んでいたと思う。どう考えたってフルダウンフォースのとれる路面の状況ではないし、ブレーキングポイントでは水溜りがある状況だった。基本のセッティングで行って、5分、10分前に微調整することはあるけど、セットアップはそれほどベースセットから外れていないよ」
「今日の結果というのは、僕らにとってすごく興味深いんだ。僕たちふたりは、まったく違うセッティングで挑んだ。僕の方は去年このコースで上手くいったセッティングをベースにした仕様で、アンドレアの方は岡山でよかった改良版の仕様だった。それでも1-2という結果が出たのはすごく驚いているし、すごくうれしいよ」
●中嶋大祐(NAKAJIMA RACING):予選3番手
「今まで僕たちは予選順位がなかなか良くなくて、今回のレースに向けても、もちろん新しいセットアップを準備して持ってきたんですけど、それはあくまでもドライに対してということでした。それで今朝走り始めてから、ウェットのコンディションに対して、合わせることが必要で、そこで少し焦ってしまいそうになったけれど、チームが落ち着いてセットアップを合わせてくれて、それが予選の結果につながったと思います」
「完全な雨のセットと、ドライのセットとその中間といろいろと選択肢があったんですけど、幸いにも予選が始まる直前には完全なウェットになりました。お昼頃はどちらで行くか難しい状況だったけれども、予選に向けてのセットを決めるタイムリミットの時点では雨となっていたので、迷わずウエットに決めることができました」
「予選最初はJ-P(デ・オリベイラ)選手と似たような状態でした。Q1で使用したしたタイヤが合っていなくて、あまりグリッせず、10番手で終わって難しいなと思っていたんですけど、Q2に向けてタイヤを換えたらすごくグリップがあって、そこからは順調に走ることができました。結果としてはうれしいのはたしかなんですが、まだドライのパフォーマンスがわかっていない。明日のレースはドライになると思うのでそこで、いい結果を出したいなと思っています」