GLOBAL RACING MANAGEMENT
RACE REPORT

2015/06/22
SUPER GT Rd.3 Thailand

A.クート、GT300 2位表彰台フィニッシュ! A.カルダレッリもGT500 6位入賞を果たし、GRMドライバーが両クラスのポイントリーダーに!!

 AUTOBACS SUPER GT第3戦「BURIRAM SUPER GT RACE」は、シリーズ唯一の海外戦として、タイ王国ブリラム県に位置するChang International Circuitを舞台に6月20〜21日開催された。

 昨年10月にSUPER GTを初開催レースとして行った同サーキットは、全長4.544kmで12のコーナーと最長1000mのストレートを有する。ドライバーにとっては、フラットながら微妙なアンジレーション、そして何より、容赦なく照りつける強い日差しと60℃近い路面温度という厳しいコンディションとの戦いを強いられる。

 GRMからは、昨年の大会では惜しくも表彰台を逃したLEXUS TEAM KeePer TOM’Sのアンドレア・カルダレッリ、今回このサーキットの走行は今回が初となるGAINER TANAX GT-Rのアンドレ・クートが出場。熱い戦いを繰り広げた。

(観客動員数:6月19日(金)6,191人、6月20日(土)16,412人、6月21日(日)38,381人、3日間合計60,984人)(主催者発表)

5月20日(土)公式予選
 公式練習(10:00〜11:45)は午前中にもかかわらず、気温は36℃まで上昇し、路面温度は実に53℃に達する中で行われ、GT500 クラス15台、GT300クラス 23台の各マシンを擁するチームはそれぞれ午後の予選に向けてセッティングを煮詰めていった。

 前戦FUJI GT500Km RaceでGT300クラスの優勝を飾っているアンドレ・クートは、48kgものウエイトハンディ(WH)を課されているにもかかわらず、今大会のチームメイト富田竜一郎とタックを組み、GAINER TANAX GT-R10号車を操りクラス8番手となる1分35秒119のタイムをマークした。

 一方、GT500クラスのポイントリーダー、50kgのWHを背負ったKeePer TOM’S RC F 37号車のアンドレア・カルダレッリ/平川亮のペアは、11番手(1分26秒903)でセッションを終えた。

 やがて時刻は15時00分を迎え、まずGT300クラスの公式予選1回目(Q1)が15分間に渡って行われた。

 GAINER TANAX GT-Rにはアンドレ・クートが乗り込んだ。ベテランドライバーのアンドレは計測4ラップ目に渾身のアタックで1分34秒811のタイムを叩き出し、4位をゲット! 上位13台で競われるQ2へと難なく進出した。そのQ2(15時45分〜15時57分)でも、コンビを組む富田が見事なアタックをみせ、1分34秒507を記録して3位と好位置でQ2を終えた。初めてのコースでの予選を戦った二人だったが、全く危なげのないドライビングで好結果を得た。

アンドレ・クート
「P3で終えられ、良い予選でした。チームがとても良いマシンを用意してくれたので、明日のレースには自信をもって挑めます。2連勝を目指して頑張ります!」

 一方、15時20分〜15時35分にはGT500クラスのQ1が行われ、LEXUS TEAM KeePer TOM’Sは、平川亮がアタックを担当し、4番手となる1分25秒747をマーク。トップ8台のマシンによるQ2へと駒を進めた。そのQ2 (16時05分〜16時17分)では、アンドレア・カルダレッリが37号車を駆り、6番手(1分26秒123)となるタイムでセッションを終えた。

アンドレア・カルダレッリ
「ヘアピンで若干のミスをしてしまったのが残念でしたが、WHのことを考えるとP6は悪くないので、明日のレースは全く諦めていませんよ!」

6月21日(日) 決勝日
 朝のフリー走行(9時50分〜10時20分)は曇り空のもとで行われた。やや風もあったものの、朝にもかかわらず気温は32℃、路面温度は38℃と南国タイらしいコンディションとなった。

 GAINER TANAX GT-R(10号車)をドライブするアンドレ・クート/富田竜一郎は、決勝を見据えてマシンのセッティングを進めつつ、1分35秒020とGT300クラスの6番手タイムをマークした。「マシンのバランスがGood! レースでの戦闘力は充分ある」とクートはコメント。

 またKeePer TOM’S RC F (37号車)のアンドレア・カルダレッリ/平川亮は、GT500クラス14番手(1分27秒299)でセッションを終了。「ストレートスピードが速いNISSAN, HONDA勢のオーバーテイクは難しいと思うけど、GT300を上手く使っていくよ」とカルダレッリは語っていた。

 そして、いよいよ15時00分。Chang International Circuit上空にはうす曇ながら強い日差しで、気温は37℃(路面温度は60℃近く)まで上昇。そんな過酷な条件のもと、66周(約300km)に渡る決勝レースの火蓋が切られた。

 GT300クラスの3番手からスタートしたGAINER TANAX GT-Rのアンドレ・クートはオープニングラップから果敢に攻め、2周目に2番手へと浮上!2台のNISSAN GT-RがGT300勢を引っ張るレース展開となった。

 しかし、トップをゆく3号車(B-MAX NDDP GT-R、WH36kg)を交わすには至らず、アンドレ・クートは2番手のまま29周を走り終えたところでピットイン!タイヤ交換・給油を済ませ、富田竜一郎が10号車と共にコースへ戻った。

 その後も、富田は安定した走りで2位を死守し、レースの後半へ。一時はトップと約9秒のギャップまで詰め寄るが、3号車の速さが勝り、GAINER TANAX GT-Rは2位でチェッカーフラッグを受けた。この結果によりアンドレ・クートはGT300クラスのドライバーズポイントリーダーへ上り詰めた。

アンドレ・クート
「予選から決勝まで完璧な週末となりました。残念ながら今日は優勝にこそ届きませんでしたが、私達はベストを尽くしたので悔いはありません。チームの良い仕事のおかげでマシン、タイヤとも全く問題はなく、Ryu(富田竜一郎)も素晴らしいパフォーマンスで最後まで走りきり、私自身も初となるタイ大会を良い結果で終えられ、本当にハッピーです。次の富士でも引き続きこのペースでまい進してゆきたいと思います!」

 GT500クラスでは3列目からスタートしたLEXUS TEAM KeePer TOM’Sのアンドレア・カルダレッリが序盤6番手を死守し、ラップを重ねてゆく。一時は後方から1号車(MOTUL AUTECH GT-R)に迫られる場面もあったが、巧みなブロックで先行を許さず、6番手のまま32周を走行してピットイン!マシンを平川亮へ委ねた。

 しかしライバルのピットワークが早く、37号車は8番手で後半を戦う展開となった。それでも平川は速いペースでレースを進める。そして43周目には戦列を離れたマシンがあったため7番手へ。そして58周目に6番手を奪回。KeePer TOM’S RC Fはそのポジションでチェッカーフラッグを受けた。この結果、アンドレア・カルダレッリはGT500のポイントリーダーを死守して次戦へ向かうこととなった。

アンドレア・カルダレッリ
「私のスティントでは、1号車のロニー(クインタレッリ)にセクター1で接近されましたが、ブロックしながら最後まで走りきりました。残り3周ではイエローフラッグばかりで、GT300をオーバーテイクすることができず我慢のドライビングを強いられました。残念なのは、ピットストップでポジションが変わってしまったこと。この分析をこれからチームとしますが、それがなければ4番手でのフィニッシュも見えていました。でも、ここでもポイントを取りこぼすことなくポイントリーダーの座をキープできたことは良かったです。応援有難うございました」

 次戦、AUTOBACS SUPER GT第4戦は、8月8〜9日富士スピードウェイにて開催される。

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