シトロエンは、来季の世界ツーリングカー選手権(WTCC)でセバスチャン・ローブを起用しない件について、「セブは“クビ”ではない」と解雇を否定している。
9度の世界ラリー選手権チャンピオンで、WTCCでもシトロエンと共に参戦し勝利を挙げてきたローブ。シトロエンと共に15年に渡って成功を収めてきたが、来季は姉妹ブランドのプジョーからダカールラリーに挑戦するためシトロエンからの離脱を発表している。
ローブ自身は、2016年にシトロエンから離れることに驚きを明らかにしており、WTCCに継続参戦ができないことに失望を述べている。
「2016年にシトロエン・レーシングのカラーを守ることができないと知った時は、驚きを隠せなかった。僕たちは、3年でドライバーズタイトルを獲得することを自身の目標として、一緒にWTCCに挑戦してきた。タイトル獲得に意欲を持っていたけど、冒険は2年で終わり失望しているよ」
「特に2015年は4勝を挙げ、自分の競争力を示すことができた。美しい物語は終了するが後悔はしていない。それどころか、偉大な思い出を得ることができたんだ」とローブ。
シトロエンのチームプリンシバルを務めるイブ・マトンは、ローブ離脱に対する噂に対してコメントを述べている。
「メディアからの追及やセンセーショナルなストーリを探すことは、時に誇張され事実を歪曲することがある。いくつかの方面で挙がっているが、セブは“クビ”ではない」
「彼はまだPSAプジョー・シトロエン・グループに属しており、プジョー・スポーツと一緒に新しい挑戦をすることは、プランBではない。彼自身がダカールの冒険を選び、その大きな関心を進めてきたんだ」
マトンは、ローブの離脱がシトロエンのモータースポーツ史の中で重要なランドマークであったとも語る。
「この件が、シトロエン・レーシングの歴史の中で偉大な章の終わりを示していることは間違いない。ノスタルジックな我々の感覚は、素晴らしい記憶を思い出す道を与えてくれる。個人的には、彼のキャリアの様々なステージでセブと共に働くことができたのは誇りであり、幸せだった」