3月23日から、富士スピードウェイで開催されているメーカー合同テスト。34台がエントリーしているテストだが、1日目の富士からいくつかトピックをお届けしよう。
●富士仕様エアロ登場
2014年から導入されたスーパーGT500クラスの“クラス1”レギュレーションでは、車両の空力パーツは1年を通して原則として改良を加えることができないが、唯一高速コースの富士スピードウェイだけで、“ロードラッグ仕様”と呼ばれるエアロパーツが使用できる。
ロードラッグ仕様は、フロントフェンダー前端の“フリックボックス”と呼ばれる部分と、幅広肉薄のリヤウイング。ウイングは共通パーツなのでここで大きな差をつけることはできないが、フリックボックスは各メーカーの色が出てくる。
今回の富士メーカーテストは、GT500各メーカーの15年仕様フリックボックスが登場するテストであり、各メーカーが新たな仕様を投入してきた。
最も14年との違いが見られるのはレクサスRC F。昨年まではフェンダー前端を膨らませたような形状だったが、今季はデザインライン下部から大きく前に貼りだし、上部がせり出したような形状となった。ホンダNSXコンセプト-GTも、カナードが備えられていた昨年仕様からは大きく変わっている。
唯一形状がしっかりと分からなかったのは、ニッサンGT-RニスモGT500。4台全車がカモフラージュされており、形状をはっきり見ることができない。しかし良く目を凝らしてみると、昨年よりもなだらかな形状となっており、小型カナードが2枚あることも確認できるほか、整流板も上下に見られる。
とは言え、昨年はGT-Rが高速コースで一日の長があったが、今季はその差が縮まっているように感じられる。第2戦の勢力図が楽しみなところだ。
●今回はコレです
今季、メルセデスベンツSLS AMG GT3にマシンをスイッチしたGOODSMILE RACING & Team UKYO。シェイクダウン以来、フロントウインドウのステッカーの文字がテストのたびに異なっており、「今度はなんだ?」と気になっていたファンも多いはず。
先日、チームのニコニコ生放送ではこの部分の文字を募集していたが、その結果この日登場したのは『来月から本気出す!』という文字。これまではなかなかテストで上位には行けていないグッドスマイル 初音ミク SLSながら、レースでは黙っちゃいないぞ……!? というところか。
実は、今回別のパターンも用意されており、タイムが良かった場合はそのパターンも登場する可能性もあったとのことだが、残念ながら登場はせず。開幕戦ではいったいどうなる!?
ちなみに、今回から『GOODSMILE RACING』のロゴがフロントノーズに移動。カラーリングも小変更を受けている。
●ニューカラー続々登場
毎年この季節のお楽しみと言えば、新しいカラーリング。今回の富士テストでは、2台のニューカラーリングが登場した。GT500クラスのRAYBRIG NSX CONCEPT-GTと、GT300クラスのRUNUP Group&DOES GT-Rだ。
RAYBRIG NSX CONCEPT-GTは、今季は昨年までとは違った印象のブルーをベースに、色調の違うブルーとシルバーメッキがあしらわれたカラーリング。ガラリとイメージが変わっている。
RUNUP Group&DOES GT-Rは、今季ロックバンドのDOESとコラボしているが、そのDOESのロゴが大胆にあしらわれ、イエローのラインがワンポイントに。こちらも非常にクールな仕上がりと言っていいだろう。
●巨大エネゴリくん登場
富士スピードウェイのピット棟はメインのA棟と、1コーナー寄りのB棟があるが、A棟のいちばん1コーナー寄りの壁面に、ENEOSのキャラクターであるエネゴリくんの巨大イラストが登場した。
この位置、パドックからでも十分に目立つのだが、1コーナースタンドから見てもかなり目立つ場所。広めにスタートの写真を撮ると、画面内にも入り込む場所だ。これからの富士スピードウェイ名物になるかも!?