2014年5月18日
(株)トヨタモーターセールス&マーケティング
モータースポーツオフィス

2014年全日本選手権スーパーフォーミュラ第2戦
コース:富士スピードウェイ(4.563km)

予選:5月17日(土)晴:ドライ
決勝レース1:5月18日(日)晴:ドライ
決勝レース2:5月18日(日)晴:ドライ

レース1はジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ、
レース2はアンドレ・ロッテラーがポール・トゥ・ウィン

 5月17日(土)~18日(日)の両日、静岡県の富士スピードウェイでスーパーフォーミュラ第2戦が開催。2レース制の今大会、レース1ではジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(Lenovo TEAM IMPUL)、レース2はアンドレ・ロッテラー(PETRONAS TEAM TOM'S)が共にポール・トゥ・ウィンでの勝利を挙げた。

 5月17日(土)~18日(日)の両日、静岡県駿東郡小山町に位置する富士スピードウェイで「2014 全日本選手権スーパーフォーミュラ 第2戦」が開催された。

 今シーズンのスーパーフォーミュラは、約2ヶ月のインターバルをおいて開催される第2戦、第3戦が、富士スピードウェイでの連戦となるが、この2戦は同じフォーマットではなく、第2戦はスプリントの2レース制。レース1はピットイン義務無しの25周(114km)、レース2はピットインでのタイヤ4本交換義務づけの35周(160km)として18日(日)にダブルヘッダーの2レースが行われた。

 今季、全く新しいシャシーとエンジンで生まれ変わった新生スーパーフォーミュラ。開幕戦ではロイック・デュバル(KYGNUS SUNOCO Team LeMans)が記念すべき初優勝を飾り、トヨタエンジンがトップ7を占めた。この開幕戦では優勝候補のアンドレ・ロッテラー(PETRONAS TEAM TOM'S)、中嶋 一貴(PETRONAS TEAM TOM'S)、ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(Lenovo TEAM IMPUL)らが不運なアクシデントで順位を落としており、雪辱を期して臨む第2戦の争いに注目が集まった。

◆予選◆
 17日(土)は朝から好天。午前中にフリー走行を行い、午後2時15分から予選が開始された。

 予選フォーマットは通常のレースと同じノックアウト方式だが、今大会は2レース制で行われるため、Q1の結果でレース1のグリッド、Q1からQ3の結果でレース2のグリッドが決定される。このため、Q1から上位も含め全車フルアタックでのグリッド争いが繰り広げられた。

 気温23度、路面温度38度というコンディションでQ1(20分)のセッションが開始されると、全車一斉にコースインし、一度タイムを出してピットへ。残り7分を過ぎたあたりで再びコースインすると、セッション終盤は激しく順位が入れ替わる展開となった。

 まずロッテラーがトップに立ち、中嶋一貴が続いたが、このトムス勢2台をオリベイラが上回り首位に浮上。続いてデュバルが好走を見せるもオリベイラには0.007秒届かず2番手。その後、コースレコードホルダーである国本 雄資(P.MU/CERUMO・INGING)が中嶋一貴を上回るタイムを叩き出し4番手に浮上した。

 もう1周アタックを続け、更にタイムを更新したオリベイラが、レース1のポールポジションを獲得。デュバルが2番手、ロッテラー3番手、国本4番手、中嶋一貴5番手、平川 亮(KYGNUS SUNOCO Team LeMans)6番手、石浦 宏明(P.MU/CERUMO・INGING)7番手と続き、レース1のグリッドが決定した。

 このQ1では、嵯峨 宏紀(TOCHIGI Le Beausset Motorsports)が17番手で敗退。その他のトヨタエンジン搭載車はQ2へと進出した。

 Q1での上位14台が進出するQ2(7分)は、全車一発アタックとなるが、半分ほどがアタックを終えた、残り1分程というタイミングでスピン車両がコース上に停止したためセッションは赤旗中断。残り2分50秒に延長されてセッションが再開された。

 赤旗中断前にアタック出来ていなかった国本とロッテラーは再アタックでそれぞれ3番手、4番手に浮上しQ3進出を決めたが、石浦、ジェームス・ロシター(KONDO RACING)、中山 雄一(KCMG)は惜しくも8番手タイムに届かずそれぞれ9番手、10番手、11番手でQ2敗退となってしまった。

 Q3(7分)ではロッテラーが素晴らしい走りで、昨年末に国本がマークしたコースレコードを更新するトップタイムをマーク。2番手以降は非常に僅差でタイムを塗りかえ合うアタック合戦となったが、トップのロッテラーには届かず、オリベイラが2番手、中嶋一貴が3番手、国本が4番手。これにデュバル5番手、平川6番手と続き、元F1ドライバーのクマール・ラム・ナレイン・カーティケヤン(Lenovo TEAM IMPUL)が8番手からレース2に臨むこととなった。

 2番手オリベイラから4番手の国本までは0.1秒以内。また、Q3を戦った8台全車が0.7秒以内という、新生スーパーフォーミュラの激戦ぶりを象徴する予選となった。

◆決勝レース1◆
 決勝の行われる18日(日)は雲一つない好天に恵まれ、気温22度、路面温度33度というコンディションで、午前10時5分にレース1(25周)のスタートが切られた。

 ポールポジションのオリベイラに続き、5番手グリッドの中嶋一貴(PETRONAS TEAM TOM'S)が好スタートを切って2位浮上。中嶋にかわされた2番手グリッドのデュバルが3位、3番手グリッドのロッテラーはやや出遅れ、4番手グリッドの国本の先行を許し5位へと後退。

 10番手グリッドのロシターが好ダッシュを決め6位にジャンプアップ。その後方では、6番手グリッドの平川をかわそうとした石浦が13コーナーで接触し、2台はコースアウト。車両にもダメージが及んでおり、2台は1周目にしてレースを終えることとなってしまった。

 2周目の1コーナー進入では、ロッテラーが国本をパスし、4位へ浮上。

 その後は首位を行くオリベイラが後続をじりじりと引き離して行き独走。3位のデュバルに4位のロッテラーが迫っていったがバトルになるまでには至らず。

 レース中盤以降は、上位勢での大きな順位変動は無いまま周回が重ねられ、最後はオリベイラが2位に5秒以上の大差をつけてポール・トゥ・ウィン。オリベイラは2012年の第5戦もてぎ以来約2年ぶりとなる勝利を挙げた。

 2位は中嶋一貴、3位にデュバル、4位ロッテラー、5位国本、6位ロシター、7位カーティケヤンと続き、レース1はトヨタ勢がトップ7を占めた。

 なお、1周目のクラッシュについて、石浦にはレース2でのドライブスルーペナルティが科されることとなった。

◆決勝レース2◆
 レース2(35周)も好天の下、午後2時半にスタート。ポールポジションのロッテラーは今度はスタートを決めトップをキープ。その後ろでは2番手のオリベイラに3番手の中嶋一貴が並びかけるも、パスするまでには至らず。一方で3列目5番手のデュバルが出遅れ、10位あたりまでポジションを落としてしまった。

 1周目を終了した時点で平川がピットインし、早くもタイヤ交換義務をクリア。石浦もレース1で科されたペナルティを消化するためピットへと向かった。

 5位争いでは、ロシターと国本が毎周ストレートで並び、抜きつ抜かれつのバトルを展開したが、国本は5周目終了でピットイン。翌周にはデュバル、8周終了時にはロシターがピットへ。しかし、ロシターは再スタート時にエンジンストールを喫し、大きくポジションダウン。

 首位を行くロッテラーは11周目とやや早めのピットイン。翌周オリベイラ、その翌周には中嶋一貴と、上位勢のピットインが続いたが、順位変動は無いまま、20周目に全車がピットを終えた時点でロッテラーが再び首位に復帰した。

 ロッテラーとオリベイラの首位争いは、2秒を切るくらいの間隔のまま、ほぼ同じラップタイムで周回。その後ろの中嶋一貴とデュバルは少しずつ引き離されていくこととなった。

 トップ4はそれぞれの差が一定に開き、順位が膠着状態となる一方で、中団以降のグループではバトルが繰り広げられた。終盤には、8位の平川に後続が迫り、ポイントをかけた激しい8位争いが展開された。

 上位勢は順位の変動なく、ロッテラーが2位オリベイラに3.5秒の差をつけてトップチェッカー。ロッテラーはポール・トゥ・ウィンで昨年7月の富士大会以来となる勝利を飾った。2位にはオリベイラが入り、今大会1位/2位とレース1のポールポジションで、最多となる合計10ポイントを獲得することとなった。

 中嶋一貴はやや上位2台には離されたものの3位でフィニッシュし、連続表彰台を獲得。4位にデュバル、6位カーティケヤン、7位国本、8位はチェッカー目前まで後続とのバトルを繰り広げ、逃げ切った平川が入った。

 トヨタエンジン搭載車は、今大会の2レースも表彰台を独占。開幕からの3レース全てで表彰台独占を続けている。

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