ルーベンス・バリチェロのスペインGP後のコメントが報じられたことを受け、ロス・ブラウンはブラウンGPでは片方のドライバーを優先する考え方はないと再び主張した。
スペインGPで1周目からレースをリードしたバリチェロが3回ストップで走る中、チームは2番手を走るポイントリーダー、ジェンソン・バトンの戦略を3回ストップから2回ストップに変更した。結果的にバリチェロは3セット目のタイヤに手こずり、バトンに首位を明け渡すこととなった。
アメリカのテレビ局スピードTVによると、レース後、バリチェロは、もしチームが2009年のタイトルを狙ってバトンを優先するなら、“自分は明日にもヘルメットを脱ぐ”と発言したという。バリチェロはフェラーリ時代、ミハエル・シューマッハーのナンバー2を演じることを強いられた経験を持つ。
これに対しブラウンは、バリチェロのこのコメントは誇張されて広まっていると述べ、チーム内には全く問題はないと強調した。
「ナンバー1ドライバーやナンバー2ドライバーというものは、我々のところには存在しない」とブラウンは、BBCラジオ5ライブに対してコメントした。
「ふたりは平等な条件で戦っている」
「彼(バリチェロ)が戻ってきてからじっくり話をした。彼は問題ないよ。ルーベンスは素晴らしいチームプレイヤーだ。チーム全員が協力して素晴らしい仕事をしており、ルーベンスとジェンソンもそれを理解している。我々チームの雰囲気はとてもいい。それによって我々は前に進んでいるのだ。この雰囲気を失いたくはない」
「我々はドライバーに対して極めて誠実な態度をとっている。彼らも彼らのエンジニアも状況を理解している。ひいきなど一切ない」
「我々は、片方のドライバーに数字上チャンスがなくならない限り、ふたりのドライバーに平等な機会を与えるつもりでいる。もしどちらかに可能性が残り、どちらかはなくなれば、その(可能性のある)ドライバーに集中せざるをえないだろうがね」