May 03 2014, QUALIFYING
SUPER GT Round 2
日本 富士スピードウェイ
#18 ウイダー モデューロ NSX CONCEPT-GT(山本尚貴/ジャン・カール・ベルネ組)が11番グリッドを獲得
GT300クラスでは、#55 ARTA CR-Z GT(高木真一/小林崇志組)が3番グリッド、#0 MUGEN CR-Z GT(中山友貴/野尻智紀組)が5番グリッドから明日の決勝に挑む
2014年5月3日(土)・予選 会場:富士スピードウェイ(4.563km) 天候:晴れ
気温:22℃(15:00時点) 路面温度:35℃(15:00時点) コースコンディション:ドライ
5月3日(土)、静岡県駿東郡小山町にある富士スピードウェイにおいて、2014 オートバックス SUPER GT第2戦「FUJI GT500km RACE」が開幕し、公式予選が行われました。ゴールデンウイーク後半の4連休の初日にあたる3日(土)、さわやかな五月晴れに恵まれた富士スピードウェイには、例年通り、数多くのファンが駆けつけました。
2014年よりGT500クラスの車両規則が一新されたことを受け、Hondaはミッドシップレイアウトにハイブリッドシステムを組み合わせたNSX CONCEPT‐GTを開発し、SUPER GTに投入しました。ただし、フロントエンジン/リアドライブを採用するライバル勢は、ハイブリッドシステムを搭載していないこともあり、NSX CONCEPT‐GTの最低重量は、ライバル勢よりも70kg重い1090kgとされました。
この影響もあって、開幕戦岡山国際大会では苦戦を強いられ、#18 ウイダー モデューロ NSX CONCEPT-GT(山本尚貴/ジャン・カール・ベルネ組)の5位がHonda最上位であり、これに#17 KEIHIN NSX CONCEPT-GT(塚越広大/金石年弘組)が6位、#8 ARTA NSX CONCEPT-GT(ヴィタントニオ・リウッツィ/松浦孝亮組)が8位で続く結果となりました。この70kgの重量差を、いかにマシンの性能でカバーするかが、Hondaが今シーズンのチャンピオン争いを繰り広げる上での最大の課題となります。
本日は午前9時からおよそ2時間にわたって公式練習が行われ、#17 KEIHIN NSX CONCEPT-GTが11番手で、以下、#32 Epson NSX CONCEPT-GT(中嶋大祐/ベルトラン・バゲット組)は12番手、#100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GT(小暮卓史/武藤英紀組)は13番手、#8 ARTA NSX CONCEPT-GTは14番手、#18 ウイダー モデューロ NSX CONCEPT-GTは15番手となり、公式予選に臨みました。
昨年より、SUPER GTの予選は全戦ノックアウト方式で実施されています。これは、予選1回目の上位8台が予選2回目に進出し、この予選2回目のタイムに従って決勝レースのスターティンググリッドを決めるもので、予選2回目に進出できなかったチームは、予選1回目の順位でスターティンググリッドが決定します。
予選1回目は午後2時15分から15分間にわたって行われました。ここでステアリングを握ったのは、#8 ARTA NSX CONCEPT-GTがリウッツィ選手、#17 KEIHIN NSX CONCEPT-GTが塚越選手、#18 ウイダー モデューロ NSX CONCEPT-GTが山本選手、#32 Epson NSX CONCEPT-GTがバゲット選手、#100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTが小暮選手でした。
予選セッションは、予定通り午後2時15分に始まりましたが、各チームともコンディションが改善されるのを待ち、ギリギリまでアタックの開始を引き延ばしていました。ようやく最初の1台がスタートを切ったのは、セッションの残り時間が8分ほどになってからでした。これに続いて#18 ウイダー モデューロ NSX CONCEPT-GTがコースインすると、残るGT500クラス車両も次々と続きました。
各車とも3、4周のウォームアップを行ってから、本格的なタイムアタックを開始しました。ここでHonda勢のトップに立ったのは、1分30秒986を記録した#18 ウイダー モデューロ NSX CONCEPT-GTの11番手で、以下、#17 KEIHIN NSX CONCEPT-GTは12番手、#100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTは13番手、#32 Epson NSX CONCEPT-GTは14番手、#8 ARTA NSX CONCEPT-GTは15番手となりました。この結果、5台のNSX CONCEPT‐GTは、いずれも予選2回目に進出することができず、この時点で決勝のグリッドが確定しました。
一方、GT300クラスに参戦している#0 MUGEN CR-Z GT(中山友貴/野尻智紀組)と#55 ARTA CR-Z GT(高木真一/小林崇志組)は、予選1回目を#55 ARTA CR-Z GTがトップ、#0 MUGEN CR-Z GTが13番手でいずれも突破。予選2回目では、#55 ARTA CR-Z GTは3番手、#0 MUGEN CR-Z GTは5番手に入り、明日は3番グリッドと5番グリッドという好ポジションから決勝に挑みます。
明日は午前8時30分から30分間にわたってフリー走行を行ったあと、午後2時から、110周、500kmで競われる決勝レースのスタートが切られます。
コメント
松本雅彦 | Honda GTプロジェクトリーダー
「Honda勢の5台がいずれも下位に沈み込み、非常に悔しい思いをしています。現状、トップ勢に比べて1.2秒ほどの差をつけられています。これには、セッティングがまだ詰めきれていない影響もありますが、一番大きな要因は、NSX CONCEPT-GTの車重が重いことにあり、このためコーナーの続くセクター2やセクター3で、特に大きな遅れを喫していることが最大の要因だと考えています。新しい車両規則では、マシンの開発が厳しく制限されており、ただちに対策部品を作って状況を改善することはできないので、当面はセッティングの詰め、そしてエンジンのアップデートを図ることが、主な開発テーマとなります。いずれにせよ、私たちも現状に満足しているわけではないので、できるだけ早い時期に優勝争いができるよう、今後も全力で開発に取り組んでいく予定です」
山本尚貴(11番手 #18 ウイダー モデューロ NSX CONCEPT-GT)
「公式練習時はエンジン系のトラブルの影響でニュータイヤを履くことができず、マシンのポテンシャルをしっかりと確認できないまま予選に臨むことになったので、不安はありました。ただ、Hondaが下位に固まっているのはあってはならないことですので、この事実をしっかりと受け止めて、改善をしていくことが大事だと思っています。明日は距離が長いですし、決勝の方がコンスタントに走れる自信はあるので、その強みを生かして1つでも前のポジションに上がれるようにがんばります」
塚越広大(12番手 #17 KEIHIN NSX CONCEPT-GT)
「なんとかQ1突破しようとがんばったのですが、ライバルとタイム差が離れてしまいました。今日は走り出しよりもコーナーリングがよくなり、個人的にマシンの現状のパフォーマンスは出しきれたものの、厳しい予選結果となりました。明日は距離が長いレースですので、最後まであきらめずに粘って走るしかないと思います」