April 12 2014, QUALIFYING
Japanese Championship SUPER FORMULA Series Round 1
鈴鹿サーキット
エンジン、シャシーともに一新されたスーパーフォーミュラ開幕戦
初参戦の#40 野尻智紀選手がQ3に進出して8番グリッドを獲得
ディフェンディングチャンピオンの#1 山本尚貴選手は9番グリッドから決勝に挑む
2014年4月12日(土)・予選
会場:鈴鹿サーキット(5.807km)
天候:晴れ
気温:19.7℃(14:00時点)
路面温度:27℃(14:00時点)
コースコンディション:ドライ
観客:2万3000人(主催者発表)
4月12日(土)、三重県の鈴鹿サーキットにおいて、2014年全日本選手権スーパーフォーミュラ シリーズ開幕戦の公式予選が開催されました。
昨年より「全日本選手権スーパーフォーミュラ」と改名された国内最高峰のオープンホイールレースは、今シーズンから大きくレギュレーションが変更されました。まず、シャシーはダラーラ社(イタリア)の開発、製造による「SF14」を採用しました。これにより、低速・中速コーナーでのドライバビリティが大幅に向上されています。
さらに、Hondaは世界に先駆けた省燃費レースエンジンである2リッター直列4気筒直噴ターボエンジン「HR-414E」を開発しました。このパッケージは、昨年までの3.4リッターV型8気筒自然吸気エンジンに匹敵するパワーを発揮しながらも、軽量コンパクトで低重心な設計になっており、これによって今シーズンのマシンはさらに高いコーナーリングスピードを実現することになりました。
今年、Hondaエンジンでスーパーフォーミュラ シリーズに参戦するのは、2013シーズンに初めてシリーズタイトルを獲得した#1 山本尚貴選手(TEAM 無限)を筆頭に、#2 中山友貴選手(TEAM 無限)、#10 塚越広大選手(HP REAL RACING)、F1に6シーズン在籍した経験を持つ#11 ヴィタントニオ・リウッツィ選手(HP REAL RACING)、#31 中嶋大祐選手(NAKAJIMA RACING)、#32 小暮卓史選手(NAKAJIMA RACING)、シリーズ初参戦となる#40 野尻智紀選手(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、#41 武藤英紀選手(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)の8人です。
この日はフリー走行1回目と公式予選が行われました。今回の予選で採用されたノックアウト方式は、Q1、Q2、Q3の3段階で予選を行ってスターティンググリッドを決めるもので、Q1は全ドライバー、Q2はQ1で14番手までに入ったドライバー、Q3はQ2で8番手までに入ったドライバーが出走します。そして、ポールポジション(PP)から8番グリッドまではQ3の結果、9番グリッドから14番グリッドまではQ2の結果、15番グリッド以下はQ1の結果に従ってそれぞれ決定します。
午前中に行われたフリー走行では、1分38秒538を記録した#10 塚越選手が11番手、#41 武藤選手が12番手、#40 野尻選手が13番手、#11 リウッツィ選手が14番手、#1 山本選手が15番手、#32 小暮選手が16番手、#31 中嶋選手が17番手、#2 中山選手が19番手となりました。
午後1時50分にスタートしたQ1は、残り5分ほどになったところで本格的なタイムアタックを開始しました。Honda勢トップは7番手となる1分38秒130を記録した#1 山本選手、続いて#40 野尻選手が1分38秒412の10番手、#10 塚越選手が1分38秒729を記録して13番手、#41 武藤選手が1分38秒754を記録して14番手となり、Honda勢は4名のドライバーがQ2進出を果たしました。
続くQ2では、#40 野尻選手が8番手となる1分37秒944を記録してQ3へ進出し、最終セッションとなるQ3でも8番手となる1分39秒380を記録して決勝4列目のグリッドを獲得しました。
#1 山本選手はQ2で1分38秒086を記録しましたが、Q3進出へわずかに及ばず9番グリッド獲得となりました。同じくQ2に進出した#41 武藤選手は10番手、#10 塚越選手は14番グリッドとなりました。
さらに、スーパーフォーミュラでの初アタックとなった#11 リウッツィ選手は15番手、#32 小暮選手は16番手、#2 中山選手は17番手、#31 中嶋選手は18番手から明日の決勝レースを迎えることとなりました。PPは#36 アンドレ・ロッテラー選手(PETRONAS TEAM TOM'S)でした。
51周で競われる決勝レースは、4月13日(日)の午後3時にスタートが切られます。
コメント
佐伯昌浩(Masahiro Saeki)|「HR-414E」開発責任者
「シーズン前のテスト走行ではテスト用エンジンを使用していましたが、開幕戦では全く新しいレース用エンジンを持ち込んでいます。これにより、昨日の専有走行から今日のフリー走行、予選と状況を見ながらエンジンマップの調整を進めています。少しずつライバルとのタイム差も縮まってきていますし、今日のデータを分析し、明日の決勝に向けてさらに改良していきます。ライバルを追い越すべく、開発に全力を尽くしていきますので、皆さまの応援をよろしくお願いいたします」
野尻智紀選手(8番手 #40 DOCOMO TEAM DANDELION RACING)
「事前テストで感じていたライバルとの差はいまだに感じていますが、進化した部分もありますし、今できることにベストを尽くすべく予選に挑みました。チームはマシンをよく仕上げてくれましたので、ベストアタックをすることができました。アタック走行では少しがんばりすぎた部分もありましたが、うまくコントロールができたと思います。当初の目標だったQ3進出を開幕戦で達成できたことは素直にうれしいです。テストではロングランなどを十分にこなしていないので、燃料満タンでの重量バランス変化など未知数な部分があります。明日の決勝はどうなるかわかりませんが、その経験も含めて楽しみにしています」
山本尚貴選手(9番手 #1 TEAM 無限)
「Hondaとチームが今できることを一生懸命に対応してくれています。予選の走りで大きなミスはありませんでしたが、ライバルとのタイム差を大きく縮めることができず、言葉にならないくらい悔しく感じています。セクター1と2はライバルとの差はないのですが、デグナーカーブ出口からバックストレート終わりまでのセクター3で引き離されてしまいます。ですが、テスト段階よりエンジンのドライバビリティが向上しているので、進歩は感じています。Q3に進出した野尻選手はよくがんばっていたと思いますが、やはり僕自身がHondaのトップになれなかったことが悔しいですね。明日の決勝は持てる力を出してライバルに挑みたいと思います」
