TOCHIGI Le Beausse Motorsports
SUPER FORMULA
http://www.lebeausset-motorsports.com
スタート直前の雨に乗じ、大幅に順位を上げるが、悔やまれる3周目のスピン。しかし、しっかり完走果たす。
全日本選手権スーパーフォーミュラ第4戦ツインリンクもてぎ(4.801km)
『とちぎル・ボーセモータースポーツ』が挑む、国内最高峰カテゴリー、全日本選手権スーパーフォーミュラシリーズ第4戦が、ツインリンクもてぎ(栃木県)を舞台に、8月3~4日に開催された。もてぎといえば、チームにとってホームコース。当然、何より地元から寄せられる期待も大きい一戦となる。ストップ&ゴーが繰り返され、ブレーキに及ぶ負担は極めて大きく、シーズンを通して一番暑くなるこのレースへ、チームは万全の対策を施し、ホームコースで錦を飾るべくチーム一丸となって臨んだ。
予選 8月3日(土)
天候/晴れ コース状況/ドライ
8月に行われる、ツインリンクもてぎで行われるこのレースは、間違いなく今季もっとも厳しい暑さとの戦いとなることを覚悟の上で、この第4戦に臨むことに。予想どおり土曜日は雲こそ浮かべていたものの、青空が広がっていた。
今回は前回の富士から採用された新エアロパーツが効果を発揮したこともあり、これをベースに仕立てられている。走り始めとなるフリー走行で、開始から間もなく1分36秒635という好タイムを記録。チームもドライバーもメイク&トライを繰り返した結果、最後の計測ラップには36秒314をマーク、また21周もの周回を果たす。さらなる進化を求め、予選に向けてはセットをより詰めていくこととなる。
その予選は今回に限り、ノックアウト方式ではなく、スペシャルステージ方式に。全車が30分間のQ1に挑んだ後、トップ8だけがわずか1周のタイムアタックに討って出る。まずはフリー走行で用いたユーズドタイヤで、コースオープンと同時に走行を開始。1周のウォームアップとブレーキローターへの焼き入れの後、まずは36秒026をマークする。そこでいったんピットに戻り、今度はニュータイヤを装着。ウォームアップに2周を充てた後、アタックを開始すると34秒982にまで一気にタイムを更新する。その勢いで、さらなるタイムアップを狙い、ラスト6分では2セット目のニュータイヤを投入。マシンが走る度に微妙に変わるコースコンディションの中、34秒866とタイムを更新するも、ここで順位が決定。決勝には9列目、18番グリッドから挑むこととなった。
決勝 8月4日(日)
天候/曇り コース状況/ドライ
日曜日早朝のフリー走行は、8時50分から。予選よりも温度は下がり、コンディションもわずかながら向上していた。ここで徐々にタイムを縮めていき、決勝でのラップタイムを想定した1分37秒台にあと一歩と迫っていったところで、V字コーナーでクラッシュした車両があり、赤旗が出されてしまう。そして約10分間の中断の後、計測は5分延長されて、残り17分に改められることに。ところが、タイヤ交換と給油のシュミレーションを行い、ピットを離れた直後にドライブシャフトが破損。マシンはピットに戻され、決勝に向けて修復作業を行う。
朝のウォームアップから決勝までの短い時間の中、メカニックの素早く確実な作業でマシンは修復され、スタート進行と同時に開始される8分間のウォームアップで、好タイムを記録し、マシンを完全な状態にして決勝のスターティンググリッドにつける。
グリッドにマシンが並んで間もなく、上空から小雨が降ってきたが、路面を激しく濡らすまでには至らなかったため、全車がドライタイヤのままフォーメイションラップへ。そこでドライバーたちは予想以上にコースが濡れていることを知る。 スタートで1台をかわし、まわりのドライバーがコントロールに苦しむ中、オープニングラップではさらに6台をかわして11番手へとジャンプアップし、ピットで見守るスタッフを大いに湧かせる。これまでもウェットのレースでは何度もミラクルを起こしてきただけに、より一層のポジションアップを誰もが期待した。だが、3周目の90度コーナーで後方からのチャージをけん制しようとして、わずかにラインを変えた直後のブレーキングで姿勢が乱れ、スピンしコースアウト。
幸い復帰でき、ピットに戻ることができたものの、タイヤにダメージを負っており、急きょ交換して再びコースイン。周回遅れとなってしまい、勝負権を失ってしまう。とはいえ、雨はすぐやんで、路面状態が向上していくと1分37秒台でコンスタントに周回を重ねるようになる。そして、当初の予定より、やや遅めの30周目にルーティンのピットストップを行い、給油とタイヤ交換を行う。順位はそのままの16番手ながら、ガソリンが減って軽くなった終盤には36秒台を記すまでに。3周遅れとなってしまったものの、しっかり完走を果たし、今後のレースにつなげることとなった。
チーム監督 坪松唯夫
スタート前に雨が降り始めたが、雨雲は低いところに無く雨のレースではないことは分かっていた。それだけにスタート時点での路面コンディションを考えると、リスキーであったがスタートから5周が勝負と思っていた。レース後に車載カメラの映像を見た限り、低いグリップの路面でも速く走れていただけに残念な結果となってしまった。菅生では、まき返しを図りたい。
Driver 嵯峨宏紀
スタートで1台を抜いて、『ここで行くしかない』とオープニングラップのうちに何台か抜いてくることができました。3周目の裏ストレートで後ろから来るクルマが接近していたので、けん制のラインを通ったのですが、その時にブレーキングでリヤが出てしまって前のクルマを巻き込んでスピンしてしまいました。入賞を狙えるポジションにいただけに残念です。
