長年、ロータリーエンジンのRX-7でスーパーGT300クラスに参戦してきたRE雨宮レーシングが、2010年を最後にスーパーGTシリーズから撤退することを発表した。
全日本GT選手権時代の1995年から国内最高峰のレースシリーズに参戦してきたRE雨宮レーシングは、参戦当初からロータリーエンジンを搭載するRX-7で激戦の300クラスを戦い、常時トップコンテンダーとして活躍。
2006年にはドライバーとチームのダブルタイトルを獲得。結果的に最後の勝利となった灼熱のマレーシア・セパンラウンドでは昨年までに4勝を挙げるなど無類の強さを発揮してきた。
しかし、2010年をランキング3位で終えた同チームは、今後のモータースポーツ活動について、近年の厳しい経営環境を踏まえた上で中長期的な観点から総合的に検討した結果、昨年限りでシリーズから撤退することを決断。今シーズンも参戦しないことを明らかにした。
“ロータリーの火は消さない”を合言葉に最高峰シリーズへの参戦を続けてきたと語るチーム代表の雨宮勇美氏は今回の撤退発表の中で、ファンの声援に十分応えることなく撤退の決定をすることは、大変、苦渋をともなう決断であった、と無念の思いを告白。それでも、プライベートチームとしての困難もファンや関係者のサポートに支えられ16年間日本のモータースポーツに深く浸透し続ける事が出来た事を心から感謝したいと綴っている。
GTからは撤退することになったRE雨宮レーシングだが、D1グランプリには現行車のRX-8で参戦する予定。改めて“ロータリーの火は消さない”を合言葉に、GTで培ったロータリー・スピリットをもって、新たなチャレンジに挑むという。
また、スーパーGTで使われた車輌は、マレーシアのMUTIARA MOTORSへ走行出来る状態にて譲渡するとし、定期的なイベントなどで走行等を行いつつ、マレーシア現地にあるMUTIARA MOTORSミュージアムに展示・保管されることになっている。
