全日本選手権フォーミュラ・ニッポン第7戦鈴鹿は4日、20周の決勝レース1が行われ、2番手スタートの伊沢拓也(DOCOMO DANDELION)が優勝。ランキング首位に躍り出ることとなった。
最終戦にふさわしく、快晴に恵まれた決勝日の鈴鹿サーキット。この最終戦は2レース制となっており、午前10時20分から決勝レース1のフォーメーションラップが切られることとなった。しかし、鈴鹿の舞台で注目を集めていた9番手スタートの佐藤琢磨(TEAM無限)のエンジンがかからず、最後尾にまわってしまうことになる。
気温17度、路面温度23度という中で迎えたスタートでは、予選2番手スタートの伊沢が好スタート! ポールの松田次生(TEAM IMPUL)の前に出てオープニングラップをリードする。その後方には塚越広大(DOCOMO DANDELION)、ジョアオ-パオロ・デ・オリベイラ(TEAM IMPUL)が続き、DOCOMO DANDELIONとTEAM IMPULがトップ4を占めていく。一方、琢磨はスタートでもうまく動き出すことができず、大きく遅れることとなってしまった。
このレース1は20周のスプリントであり、ピット作業の義務づけもないためコース上でのオーバーテイクのみがポジションを上げる手段。しかし、予選で示されたとおりトップ13台が1秒以内に入る僅差の争い。オーバーテイクが許される状況ではなく、少しずつ間隔が広がるものの、膠着した状態で中盤戦が展開されていく。
トップの伊沢はジワジワと松田とのギャップを築くと、20周を危なげなく走りきりトップでチェッカー! 前戦SUGOに続いて連勝を飾ることに。これで伊沢はポイントを40ポイントに伸ばし、ランキング首位に躍り出ることに成功した。
「スタートを決めるしかないと思っていたので、有言実行できて嬉しいです。チームがいいクルマを用意してくれて、今日出し切ることができました。ポイントは気にしていなかったですけど、レース2はいくだけですね!」と笑顔の伊沢。
2位は松田、3位には塚越が入り伊沢と同ポイントで並ぶも、勝利数の差でランキング2位に。4位のオリベイラは34.5ポイント、5位に入ったアンドレ・ロッテラー(PETRONAS TOM'S)は35ポイントとなった。
一方、16番手スタートとなった中嶋一貴(PETRONAS TOM'S)はポジションを12位まで上げたものの、痛恨のノーポイントに終わることに。38ポイントと2ポイント差でレース2の逆転を期することとなった。最後尾からの追い上げとなった琢磨は上位陣と遜色ないペースでレースを展開し、折目遼(SGC by KCMG)をパス。17位でレース1を終えている。