全日本F3選手権第1戦は18日、鈴鹿サーキットで12周の決勝レースが行われ、ポールポジションからスタートしたニック・キャシディ(PETRONAS TOM'S F314)がトップでチェッカーを受けるも、レース終盤の山下健太(PETRONAS TOM'S F312)との接触によりレース後ペナルティを受け降格に。3番手からスタートの高星明誠(B-MAX NDDP F3)が繰り上げで優勝となった。
スーパーフォーミュラの予選終了後、晴天の下で開催された全日本F3の今季開幕戦。フォーメーションラップでは5番手スタートの福住仁嶺(HFDP RACING F312)がスタートできず、ピットスタートを強いられてしまう。そのため15台でスタートは15台で迎えることになった。
迎えたスタートでは、2番手スタートの山下が好スタートを切るも、1コーナーはキャシディがポジションを死守。レース序盤、キャシディが後続との差を広げる中、2番手争いは山下を先頭に石川京侍(TODA FIGHTEX)、高星、高橋翼(HFDP RACING F312)、ルーカス・オルドネス(B-MAX NDDP F3)という5台のバトルになった。
そんな上位陣のバトルは3周目、高星が石川をかわし3番手に浮上。さらに集団の中から2番手の山下が抜けだしはじめ、トップのキャシディを追撃しはじめる。ただ、キャシディは序盤に十分なマージンを築いていた。
このままキャシディが逃げ切るかと思われたが、レース残り2周というところで波乱がキャシディがスプーンで痛恨のコースアウト。一気にギャップを縮めた2番手の山下が接近し、130Rではテール・トゥ・ノーズに。シケインでアウトからキャシディに並びかけた。しかし、ここでキャシディのアウト側はほとんどスペースが残されておらず、2台はまさかの接触。山下ははじき出される形となり、スポンジバリアにクラッシュ。山下は無念のリタイアとなってしまった。
キャシディのマシンにもダメージがありそうなほどの接触だったが、ファイナルラップを終えたキャシディはトップでチェッカーを受け、高星、石川と続いた。キャシディの全日本F3デビューウインかと思われたが、その後出された暫定結果ではキャシディの結果に40秒加算のペナルティが課され、10位に後退。これにより、2位でチェッカーを受けた高星が優勝となっている。
F3-Nは、クラス2番手からスタートした三浦愛(EXEDY RACING F307)が好スタートを切りトップに浮上。スタートでポジションを落とした小河諒(KeePer TOM'S F306)が追撃するも、最後までトップを譲らず多くのエクセディ応援団の眼前でF3-N優勝を果たした。2位は小河、3位はDRAGON(B-MAX RACING F308)という結果となっている。