全日本F3選手権 第6戦 決勝上位ドライバーコメント
■優勝:佐々木大樹
(B-MAX Racing Team with NDDP/Car.No23/B-MAX NDDP F312/TOYOTA TOM'S TAZ31)
「今日は予選2番手でしたが、ここ2大会は後方からのスタートが多くて苦労していました。そういうこれまでの状況に比べれば、今回は絶好のチャンス。フロントロウから戦えるということで本当にスタートに懸けていました。松下選手も出だしは良かったのですが、途中で彼の加速が悪かったこともあって1コーナーで前に出ることができ、そこからは岡山は抜き難いコースということもありますので、本当に自分がミスしなければ、このまま優勝できるなと思って集中して走りました。そういう意味で、今回は良いレースができました。ここまでの苦戦にはいろいろ部分があって、自分のドライビングも、クルマのセッティングの方向性も、どういうセットにしたらF312を速くできるか、というのを理解するのに時間がかかってしまったと思います。その意味では徐々に良くなってきているのですが、予選一発ではまだ負けてしまっているので、次回に向けてまだまだやらなければいけないことはあります。次の目標は予選でも1位、決勝でも1位を獲って完全優勝をしたいですね。過去、F3-Nクラスでは優勝できていますが、総合優勝は初めてなので、嬉しく思います。GT500にも乗っている中で、フォーミュラにもチャンスをもらえたので、しっかり結果が残せて恩返しできて本当に良かったです。ここまで焦りもありましたし、今年は期待されていることが分かっていたので、早く勝たなくてはいけないという使命感もありました。けれど、今回ファステストラップが獲れたことで、決勝のペースはいいことが分かったので、明日のレースも序盤からプッシュして行こうと思います」
■2位:松下信治
(HFDP RACING/Car.No7/HFDP RACING F312/ホンダMF204D)
「今日の最大の敗因はスタートだったのですが、信号が消えてから動き出すタイミングもまずまずでしたし、自分としてはいつもと同じでうまくいったと思ったのですが、そこからホイールスピンしてしまって伸びが悪かったですね。それで佐々木選手に1 コーナーで前に行かれてしまいました。今日のレースは18周で、抜きづらいコースということもあったのですが、何とか食らいついていって、最後の最後にチャンスが訪れるかもしれないと思っていたものの、訪れずに終わってしまいました。明日の第7戦は25周で、2番手からのスタートになりますが、明日こそスタートをちゃんと決めて、勝負したいと思っています。明日に向けての課題というか、自分のクルマのポテンシャルはすごく高いと思うので、今日もスタートをちゃんと決めていれば、違った展開だったと思います。自分とクルマが100%の力を出せれば必ず勝てる、と思っています」
■3位:高星明誠
(B-MAX Racing Team with NDDP/Car.No22/B-MAX NDDP F312/TOYOTA TOM'S TAZ31)
「予選で失敗してしまったことが、すごく残念です。ドライビングの面もミスをしてしまったし、セットアップの面でもミスしてしまったことが、予選のタイム差になってしまったのではないでしょうか。こうなってしまった以上は好スタートを決めて、何が何でも表彰台を狙いたいと、スタートで前に行こうと思ったのですが、逆に予選順位ですぐ後ろにいる高橋選手のスタートがすごく良くて抜かれてしまいました。そのまま髙橋選手についていこうと思った瞬間、1コーナーで髙橋選手がコースアウトして。さらにアトウッドでも混乱があった中で、それをうまくくぐり抜けていくことができ、ヘアピンで勝田選手を抜いて3番手に浮上することができました。その後も後続車両を離せるよう、さらにファステストラップを狙って走っていましたが、中盤以降はリヤタイヤがきつくて、勝田選手に追いつかれてしまいましたので、そういう部分は明日、改善できたらいいな、と思っています。このコースは抜きづらいと言われていますが、何とか明日も予選5番手から抜いて行って表彰台にまた上がりたいですね」
■9位(N-1位):小泉洋史 F3-Nクラス
(HANASHIMA RACING/Car.No6/Net Move Hanashima Racing/TOYOTA TOM'S 3S-GE)
「私の尊敬する、大好きな佐々木選手と一緒に記者会見に出られて、まずはとても嬉しいです(笑)。今日のレースは予選2番手でしたから、その予選結果を見て、今日の第6戦は終わったなとも感じましたが、その一方でスタートをきちっと決めてトップに立てれば、ペースにはまぁまぁ自信があったので、いけるのでは、という気持ちもありました。スタートでトップに立ってからは、気持ちを切り替え今日のレースはきっちり勝ちたいと思っていましたので、いい走りができたと思います。出ているドライバーはみんな速いので、誰がライバルというより全員にチャンスがある、そういうクラスだと思っています。岡山は抜きづらいと言われていますが、よく考えればどこのコースでもそう言われていますからね(笑)。明日はポールポジションですから、とにかくスタートを決めて、落ち着いたレースができればと思っています」
■10位(N-2位):久保凛太郎 F3-Nクラス
(TOCHIGI Le Beausset Motorsports/Car.No62/CG ROBOT ル・ボーセF308/TOYOTA TOM'S 3S-GE)
「予選でトップを獲れたのでいけるかな、と思っていたのですが……。スタートに関して自分の中では今まで一度も成功したことがなく、納得するスタートを決めたことがなかったので、せめて無難なスタートが切ればいいと思っていたのですが、残念ながら失敗して2番手で1コーナーに入ることになってしまいました。その後は1周目に順位を落としていた新型エンジン搭載車両と競り合っているうちにF3-Nクラスのトップを走る小泉選手との差が開いてしまって、その後はついていけなくなってしまいました。今のままでは今回優勝した小泉選手に逃げられてしまいますので、明日はクルマのバランスを見直して、しっかり仕切り直したいと思います」
■11位(N-3位):湯澤翔平 F3-Nクラス
(KCMG/Car.No19/KCMG F308/TOYOTA TOM'S 3S-GE)
「スタートはうまく決まったので、そのまま順位を上げられるかなと思ったのですが、思うように上げられなくて……。基本的にクルマをオーバーステア気味に変更し、前半のうちに前のマシンを抜いて、後半はそのマシンを抑えるような展開で行こうと自分の中で戦略を考えていました。ところが、結果的に前半のペースが上がらず、追いついても細かい操作がうまくいかず離されてしまい、後半はタイヤが厳しくなって思うようなペースで走れなくなってしまったので、その面を明日はしっかりコントロールしていかないと。また周回数も25周と長いので、しっかりその中でバランスをうまくとっていきたいと思います。去年も岡山で初表彰台に立っているのですが、ここはコース前半に高速コーナーが多く、ブラインドコーナーのような状況で、そのあたりのセクションが好きというか、面白いと感じて走れている部分がどこか(ここでの好結果に)プラスに働いているのかもしれませんね」