鈴鹿サーキットを運営するモビリティランドは2日、台湾にある大魯閣株式会社に対し、複合商業施設での鈴鹿サーキットのライセンス使用、およびアミューズメント施設へのコンサルティング業務について合意に至ったと明らかにした。
この計画は、日本への留学経験をもち、鈴鹿サーキットでフォーミュラを走らせたこともあるという大魯閣株式会社の謝國棟副会長が進めたプロジェクトで、大魯閣社とモビリティランドとの間で合意、台湾の高雄市に、『鈴鹿サーキットパーク』という鈴鹿サーキットの名を冠したショッピングモールとアミューズメントエリアを併設した複合施設を建設するというもの。
高雄市の中でも交通の便が良いエリアに建設される『鈴鹿サーキットパーク』は、86,000平方メートルの敷地の中に大型のショッピングエリアを備えるとともに、鈴鹿サーキットのコースを模したカートコースを併設。『チャレンジ!』というテーマでカートはもちろん、子どもが親しめる乗り物も用意し、乗り物を使ったチャレンジができる仕掛けを用意するという。
大の親日家という謝國棟副会長は、「私は日本留学中にさまざまな素晴らしい文化、中でも健全なモータースポーツ文化に強く共感を受けました」と日本への想いを語った。
「台湾に帰ってからも鈴鹿サーキットの走行を重ね、改めてコースの素晴らしさだけでなく、子供たちの成長を感じ取ることができる遊園地や、快適なリゾート空間など、『鈴鹿』に魅了された私は、この空間を台湾にも実現したいとの想いに駆られ、今回のプロジェクトに繋がりました」と謝副会長。
鈴鹿サーキットを運営するモビリティランドとしても、今回のような形で“ソフト”を輸出する新しい海外事業展開を迎えることになる。また、三重県と台湾は今年5月には『2013日台観光サミットin三重』を開催する予定となっているなど交流が深い。
今回の提携によりさらに交流が深まることから、鈴木英敬三重県知事、末松則子鈴鹿市長、陳菊高雄市長も出席し挨拶。台湾から多くのメディアも訪れ、関心の高さを伺わせた。
『鈴鹿サーキットパーク』の完成は2015年10月を予定しているという。