スーパーGT第5戦鈴鹿は21日、86周(最大延長時間により18時30分にチェッカー)の決勝レースが行われ、変わりやすい天候を制したウイダーHSV-010が今季2勝目をマークした。2位は終盤猛追をみせたS Road MOLA GT-R。GT300クラスは2年連続で夏の鈴鹿を制したR&D SPORT LEGACY B4が優勝した。

 雨天のまま迎えたスーパーGT第5戦鈴鹿の決勝レース。マシンがグリッドに着く頃にはかなり大粒の雨が降っていたものの、フォーメーションラップに出る頃にはかなり雨が止み、コース上の水量が減っていった。

 迎えたスタートではかなり落ち着いたスタートとなり、ポールポジションのS Road MOLA GT-Rがトップから後続を突き放しはじめる。2番手には4周目にカルソニックIMPUL GT-Rが浮上し、さらに5番手を走っていたMOTUL AUTECH GT-Rが一気にペースを上げ、KEIHIN HSV-010、ウイダーHSV-010をパス。序盤はGT-Rのトップ3独占という展開となる。コンディションが着々と回復していく中、スタート時に装着したタイヤの選択により、ペースが大きく変動していく展開となったレース序盤。一気にペースを上げていくMOTUL GT-Rは、15周目にGT300を利用して一気にトップのS Roadをパスし先頭へ! これでMOTUL、S Road、カルソニックというトップ3にオーダーが変わった。

 GT500では多くのマシンが20周前後でピットイン。スタート時に深溝を装着していたマシンも浅溝にスイッチした。その頃にはかなり路面が乾きはじめ、スリックを検討するチームもいたものの、鈴鹿サーキットには再び雨が降り始めることに。これによりタイヤ選択に再び悩むチームが出始めるが、全車が1回目のピットを終えるとMOTUL、PETRONAS TOM'S SC430、ウイダーHSV-010というトップ3に。その後PETRONAS中嶋一貴、ウイダー小暮卓史の競り合いとなり、一貴がデグナーでコースアウトしたタイミングでウイダーが前へ出た。

 勢いに乗る小暮は一気にMOTUL本山との間隔を詰め始めるが、その直後の41周目に、ヘアピン立ち上がりの200Rで、山本尚貴がドライブするRAYBRIG HSV-010がスポンジバリアに乗り上げる大クラッシュが発生し、セーフティカーが導入された。山本は大きなケガはなくマシンを降りることに。その直後、ダンロップカーブ立ち上がりで小暮が本山をパス。ウイダーがついにトップに立った。

 46周目に切られたリスタートでは、トップのウイダーがリードを広げ、MOTUL、PETRONASと続く展開に。しかし、50周目のスプーンでMOTULがコースオフ! これでPETRONASが2番手、DENSOが3番手と変わった。しかし、52周目のシケインでウイダーはエヴァンゲリオンRT初号機アップル紫電と接触しスピン! これでPETRONASがトップに立つことになった。

 トップのPETRONASは55周を終えピットへ。この頃にはかなり雨が少なくなっており、この前後でピットに入ったマシンは浅溝から浅溝へ交換している。しかし、レース開始から2時間半というところでGT500、GT300問わずスリックに代え始めるマシンが現れはじめ、両クラスともペースが速いことから追従するマシンが続いた。ただそんな中、ウイダーは浅溝を継続して使用。

 終盤、トップに立ったウイダーHSV-010の後方に12秒ほどの差でPETRONASが2番手、3番手にカルソニックと続くが、後方からスリックを履いたS Roadが猛追。一気に2番手を争っていたPETRONASとカルソニックに接近すると、体制を乱したカルソニックがPETRONASと接触! PETRONASはさらに後方から迫ったスリックのDENSOにもかわされてしまう。

 3番手に上がったS Roadは、さらにカルソニックをも攻略。一気にトップのウイダーとの差を詰め始め、1周4秒以上のラップでギャップを縮めるも、チェッカー数周前から再びサーキットに雨が降り始め、S Roadはたまらずペースダウン。ウイダーが逃げ切り、第3戦セパン以来となる今季2勝目を挙げた。2位はS Road、3位はカルソニックだった。

 GT300クラスは、ポールからスタートしたARTA Garaiyaが序盤をリードするも、好調なペースで追い上げたR&D SPORT LEGACY B4がトップへ浮上する。GT500同様、雨量によって速いマシンのペースが変わる展開となった。しかし、2回目のピットストップ時にコンディションの好転を判断した首位R&D SPORT LEGACY B4、2番手HANKOOK PORSCHEはスリックを選択。この2台はピットアウト後も熾烈なバトルを披露し、トップのHANKOOK影山正美をLEGACY佐々木孝太が攻略! そのまま佐々木は逃げ切り、R&D SPORT LEGACY B4が2年連続で夏の鈴鹿を制することとなった。

 2位はHANKOOK PORSCHE、3位はリール ランボルギーニRG-3に。4位はJIMGAINER DIXCEL DUNLOP 458で、終盤スリックに交換しサーキットを沸かせた初音ミク グッドスマイル BMWは5位に終わった。

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