Formula NIPPON
Team LeMans
RACE REPORT-2012/7/16
Formula NIPPON 2012 series
Round4 富士スピードウェイ
7月14日(土)予選 / 7月15日(日)決勝
第3戦オートポリスから1ヶ月以上のインターバルを経て、富士スピードウェイ(静岡県)を舞台に第4戦が開催された。
予選の行われた7月14日(土)、Q1開始の14:10を前に雨が降り始め、ウェット宣言が出される中で20分間のQ1が開始された。雨はそれほどひどくなかったため、全車スリックタイヤでコースイン。予選開始時の気温24℃、路面温度27℃。途中、赤旗によりセッションが中断したため、ピットに入りニュータイヤに交換。再開後は雨は上がり、引き続きスリックタイヤでコースイン。上位13台が通過できるQ2へ、大嶋は10番手で進出を決めた。続くQ2は、14:46~14:53の7分間。雨は上がり、ここでも 全車スリックタイヤを使用。大嶋は5番手を獲得し、上位8台によるQ3に挑むこととなった。15:03~15:10の7分間で行われたQ3は、開始と同時に雨が降り始め、みるみるうちに路面はウェットに変化。開始後すぐにコースインし、1周目に一発のアタックを決めた大嶋は2番手を獲得。コースインが早かったことが奏功し、決勝レースはフロントローからのスタートとなった。
7月15日(日)、前日と変わらず朝から雨が降ったり止んだりの不安定な空模様。14:00の決勝スタートを前に、グリッドでは小雨がパラつき始めたが、1台を除いてスリックタイヤでスタートに臨んだ。スタート時の気温26℃、路面温度31℃。フロントローの大嶋は、シグナルが消えた途端、抜群のスタートを決め、トップを奪って1コーナーへ飛び込んでいく。2周目の1コーナーで一度後車に先行されるが、すぐにトップを奪い返し、順調なラップタイムを刻みながら少しずつ後続を引き離して周回を重ねる。25周目あたりから雨脚が強まり、数台のマシンはそのタイミングでウェットタイヤに交換したが、大嶋を はじめ上位陣はスリックタイヤでの走行を続けた。30周を迎える頃には、コース上は完全なレインコンディションとなったが、スリックタイヤの大嶋は不安定なマシンを巧みに操りながら、慎重にトップを守っていた。ピットストップはなるべく後半に引き延ばすという作戦通り、レース後半の40周を終えたところでピットに入り、タイヤ交換は行わず、給油のみを行ってピットクルーは大嶋を無事送り出した。だがピットロードを出ようとする時、リミッタースイッチが解除できなくなり、タイムロスを生じてしまう。ちょうどストレートを走ってきた後車に1コーナーで先行され、大嶋は2番手に。雨は相変わらず時折降ってきてはコース上を濡らし、最後まで難しいコンディションでのレースとなった。終盤はペースが上がらず、50周目の1コーナーで後車に先行され3番手となったが、55周を無事に走り切り、3位表彰台を獲得した。
⇒大嶋和也のコメント:
「走り始めから雨が降ったり止んだりの難しいコンディションで、思っていたようなセットアップができなかったんですが、予選ではちょっとずつクルマも自分もインプルーブしていきました。Q3では突然雨が降り始めたので、急いで予定を変更して1周目にアタックしたおかげで2番手のタイムを出せました。決勝のスタートでうまくトップに立てて、ピットに入るまでトップを守りましたが、ピットアウトする時にリミッターが解除できなくてタイムロスしてしまったことでギリギリ前に出られてしまったんですけど、それがなければまた全然違った展開になっていたかなというのもあるし、ただレース終盤はリアタイヤのグリップが落ちてきて僕のペースが上がらない状況の中、トムスの2台はペースも落とすことなく、少しずつ引き離されてしまったので、まだまだやらなきゃいけないことは多いのかなと思います。次戦もみんなで力を合わせて、少しでも早く優勝できるように頑張ります。」
⇒武藤裕作 監督のコメント:
「コンディションが難しい中、特にQ3は開始と同時に雨が降り始めるという状況ですぐに大嶋をコースへ出し、大嶋もそこで 2番手のタイムを出せたというのは、チーム全体がポテンシャルを出せた結果の順位だと思うので、とても気持ち良く予選を 終えることができました。決勝も天候が不安定な中でスタートしましたが、直後に大嶋がトップを奪い、その後も雨が降る中、前半は良い展開でレースを進めることができました。雨が降ってもタイヤを換えなかったのは結果正解で、そこは大嶋が本当によく頑張ってくれたと思います。それだけにリミッタースイッチが解除できなかったのは非常に残念でした。結果は3位となりましたが、今できることを全員が精一杯やれたと思いますし、多少の不運はありながらも今回は大嶋のポテンシャルがようやく出せたレースだったので、この結果を受け止めて、次はトップを奪えるようにしっかりまた準備していきます。ご声援ありがとうございました。」
