スーパーGT第8戦もてぎの決勝レースで2位に入り、今シーズンのチャンピオンを獲得したMOTUL AUTECH GT-Rの松田次生とロニー・クインタレッリ、そしてチームの鈴木豊監督が、戴冠の喜びを語った。

松田次生
「本当に、まだチャンピオンになったことが信じられないですね。今年を振り返ると、開幕戦はトラブルでリタイアして、今年は流れが悪いなと思っている中で第2戦で勝つことができました。そこから波に乗りたかったのですが乗ることができず、第6戦まではポイントを獲るのが精一杯な状況でした。ただ、何がダメなのかを見直して、オートポリスはミラクルで勝つことができました。そこで勝たなければこのチャンピオンはなかった。シリーズチャンピオンになれた一番の大きなポイントは、その優勝だと思っています」

「昨日も、予選は予想外の結果になってしまいましたが、雨が少ないフリー走行では2番手タイムと、マッチングするタイヤがあったので、決勝前の雨は、僕たちにとっては恵みの雨だったのかなと思いますね。ロニー選手がそれを活かし、すごい走りでポジションを上げてくれましたし、ピットも今年最速の作業をしてくれました」

「僕のスティントでポジションを上げた時は、抑えきりたいという思いもありました。その後、平川選手との接触もありましたが、12号車(カルソニックIMPUL GT-R)が4番手と知った時に、無理に優勝を狙うというよりは、2位を確保してチャンピオンを獲りにいこうと切り替えができたこともすごくよかったと思っています。(17勝という)最多勝記録はおあずけになってしまいましたが、それはまた来年の目標としてやっていきたいと思います。チームや鈴木監督、ロニー選手とミシュランタイヤ、そして苦しい時に支えてくれた家族に感謝しています。チャンピオンはひとりで獲れるものではないので、みんなに感謝したいですね」

ロニー・クインタレッリ
「正直、昨日は今年4回目のチャンピオンを獲るのは無理じゃないのかなと思っていたんだ。だけど、APの決勝スタート前と同じく、状況は難しいけれど諦めない気持ちで決勝レースに臨んだ」

「ツギオが言ったように、スタート前はスリックタイヤで走れるくらいの路面になったから、タイヤ選択には悩んでいたんだ。でもスタート前に雨が降って、そのおかげで迷いなくレインタイヤを選んだ。その瞬間にすごく自信が出てきたんだ。昨日は雨量が少ない時のタイヤのマッチがとてもよかったし、今日選んだタイヤはさらに少ない雨量寄りのタイヤだったからね。僕のスティントの心配は、スタート直後の硬めのタイヤでどうやって走るかだったのだけど、それもうまくいってどんどんペースも上がっていったし、ピット作業の速さを信じていた。ピットに入る5周前に12号車が見えて、その時僕たちのタイヤとのマッチングは一番よかったから、フルプッシュしたよ」

「ツギオが12号車の前に出れば、APと同じく強い気持ちで抑えてくれると信じていた。最後まで全然目が離せなかったから、この2レースで僕の寿命は5年くらい短くなったと思うよ(笑)。今年は次生はシェイプアップもしてすごく努力してくれた。とても感謝しているよ」

鈴木豊監督
「今シーズンを迎えるにあたってドライバーふたりと目標にしていたのは、松田選手の最多勝利と、ロニー選手の4度目のチャンピオンでした。ひとつは達成できましたが、もうひとつはまた来年達成しなくてはなりませんね」

「このふたつとは別に私として具体的な目標がひとつあって、それは強いチームを作るということ。昨年は、我々はワークスということでクルマの開発も行っていて、そこからレースをやっていたので、他のチームよりもよくクルマを知っているというアドバンテージがあったなと思ってました。ただ、今年はそれがなくなるなと思っていたので、クルマの速さだけでなく強いチームというものを目指していました」

「開幕2戦目でその感覚はつかめていたのですが、そこからなかなか歯車が噛み合わないことが何戦か続き、今年はダメかな、なんていう思いもあったのですが、前回のオートポリス戦では反省するところを見つけて修正することができ、ふたりのドライバーがそれを形にしてくれました。今回も、昨日の予選が終わった段階でかなり苦しい状況ではありましたが、多分このチームならできるという自信が3割か4割くらいあって、それを実現することができました。最終戦にして、今年の目標を達成することができたかなと思っています」

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