今季、IZODインディカー・シリーズの参戦を終えた後、全日本選手権フォーミュラ・ニッポンにTEAM無限から参戦している佐藤琢磨。参戦3戦目の今回は、年に一度の祭典JAF Grand Prix FUJI SPRINT CUP。琢磨は予選6番手からスタートしたが、決勝は13位でレースを終えた。
フォーミュラ・ニッポンに参戦をスタートさせてから3戦目。雨の予選で3列目のグリッドを獲得した琢磨は、4万1000人の大観衆が見守ったJAF Grand Prix FUJI SPRINT CUPのフォーミュラ・ニッポン決勝レースに挑んだ。
好スタートを切った琢磨だったが、1コーナーでのポジション取りで苦戦、順位を落としてしまう。「今日は厳しいレースでしたね、スタートはそこそこうまく決まって、アウト側から行ったんですけど、3ワイドになって押し出されるような形でコースアウトしてしまい順位を落としてしまいました」と琢磨。
その後も琢磨は金曜以来のドライで苦戦。「その後はバランスに苦しみましたね、リヤのグリップ感がないし、ブレーキも突っ込めない、アクセルは踏んでいけない……という感じで、レースをうまくまとめられなかったのが残念です。金曜日の走行から想定していたバランスで、今回試していたことがやり過ぎたような形になってしまいました」とレースを振り返る。
「何度か他のクルマとサイド・バイ・サイドになりましたけど、順位は守りきれなかったです。精一杯走りましたけど、結果としては残念でした」
フォーミュラカーの中でも特徴があるフォーミュラ・ニッポンFN09をマスターするべくこの3戦に挑んできた琢磨。「FN09はスイートスポットが狭くて、うまくいいセッティングの範疇に入っている時はいいんですけど、一歩そこから出てしまうと、ガラっとバランスが崩れてしまって、滑って戻って来ない感じになってしまうんですね。それを改善するためにテストをして、いっぱい走りたかったけど、その時間もないし、セッションの度に新しいトライをしているような感じでした」とこの参戦を振り返る琢磨。
「SUGOからのフォーミュラ・ニッポンの3戦出場は楽しかったし、新しいチャレンジでした。このクルマを速くまとめ上げるのは難しくてすごくいい経験になったし、一緒にやってきたエンジニア、チームともいい経験になったと思うので、来年からのレースに活かせるといいですね」とフォーミュラ・ニッポン挑戦を振り返ってくれた。
